
株式会社博報堂アイ・スタジオ
[blogcard url="http://www.i-studio.co.jp/"]
紅葉が見頃を迎え、いまは秋の登山シーズンの真っ只中。
2016年から山の日が制定され、登山人気が高まる一方で遭難者数は2015年に過去最多の3,043人。この20年で約3倍に増えています。
遭難対策が急務となる中、長野県の北八ヶ岳である実験が行なわれました。
使うのはとある機器。
株式会社博報堂アイ・スタジオの開発担当者、川崎純平さんによると、
携帯電話が圏外になった時にも位置情報が常にとれる。遭難の救助をしやすくなる。
トレックトラック
今回、株式会社博報堂アイ・スタジオが開発したのは「トレックトラック」という登山者の動きを把握できるシステム。
実験には実際に遭難の救助にあたる専門家も立ち会います。
NPO法人ACT(アクト)の元村幸時理事長。
「遭難者は多くなっているのか?」
長野県でも全国的にも増えている。若い人は特に体力に自信があるから強引な登山をする人もいる。
実際に遭難事故があった山、死者も出ているといいます。
実験
新しいシステムの実験が始まります。
まず電波の送受信機を山頂付近に設置。
受信するのは日本では使われ始めたばかりだという低電力で広範囲をカバーするという無線の電波です。
小さな機器一つで半径10kmまでカバー。さらにコストも携帯の基地局を一つ設置するのに比べ、最大100分の1程度しか掛かりません。
位置情報をとるためのデバイスがこの送受信機。小さくてどこにも入れられて気軽に持てる。登山する時に負担にならない。
送信機を持った人が山を登ります。
データをチェックしてみると、
ちょっとずつ移動し始めました。こういう感じで坪庭を歩いています。
戻ってきているのかな?
もしかしたら戻ってきているかも。
それが分かるってすごい。
登山者の現在地だけでなく、1分単位で動きがわかるので山での遭難を早期に発見し、迅速な救助が可能になります。
さらに、
いま圏外ですね。
スマートフォンの電波が圏外になっても、このシステムでは途切れることなく登山者の動きを捉えていました。
専門家
山の専門家も興味津々です。
救助の現場ですごく期待できる。
中央アルプス地区遭対協救助隊員の小川さゆりさんは、
軌跡が残るのがとてもいい。いなくなった場所もわかる。
GPS
山での遭難対策には登山用GPSがありますが、基本的には自分の位置を確認するものです。
高価なものが多く初心者はあまり持たないのが現状です。
今回のシステムの最大の特徴は登山者の動きを家族などの第三者が手軽にパソコンやスマートフォンで確認できること。
登山者が身につける送信機は山岳保険などとタイアップし無償で貸し出すことを検討しています。
株式会社博報堂アイ・スタジオの開発担当者、川崎純平さんは、
僕たちが救助できるわけではないが、テクノロジーを使うことによって救助する方、遭難した方のサポートになればいい。
株式会社ハーバー研究所
[blogcard url="http://www.haba.com/company/"]
人の動きも捉えてビジネスに活用しようという動きもあります。
化粧品を販売するハーバー銀座館。
海外からのお客様が大幅に増えています。
そのお客様の動きを捉え、売場のレイアウト作りに生かそうとしているのです。
株式会社ハーバー研究所の店舗販売部、阿部卓司ディレクターは、
ディスプレイを変えることで滞在時間が増えて売上が上がることにつながると考えている。
どんなシステムなのでしょうか?
カメラを使って人の動きを可視化するシステム。
人の動きが多い部分は赤く表示されます。使うのは天井に設置されたカメラです。
店内の左側に行くお客様が多いため混み合っています。その部分が赤く表示されています。
そこでお客様があまり通らない青い空間を有効用できないかレイアウトを変えてみることに。
商品を入れ替えてお客様の動線、滞在時間がどう変わるか。
さっそく商品を移動。人が通らなかったエリアにクリスマスの限定商品を置いてみます。
1週間後、再び店を尋ねると。
「その後、売り場は?」
クリスマス商品を置くことでお客様が立ち止まって試すなど、そういうことが多くなった。
人通りが少なく青色で表示されていた部分が黄色に変化し人の動きが増えていることが分かります。
店のスペースを有効に利用できるようになりました。
可視化してお客様の動きが見られるとレイアウトが最適化できる。そうすることで商品の販売力が上がる。
PEARLY GATES(パーリーゲイツ)
[blogcard url="http://www.pearlygates.net/"]
不振が叫ばれるアパレル業界でも人の動きに注目していました。
このお店ではお客様の動きを捉え、気になったけど買わなかった商品を把握する新システムを今月導入予定です。
こちらでも天井のカメラを使います。
株式会社TSIホールディングスの柏木又浩執行役員は、
この店の前で商品を見ていたかを測定することができる。
お客様が棚の前でどれだけ立ち止まったか、天井に設置したカメラが滞在時間をデータ化します。
レジでの購入データと合わせれば、お客様が気になったけど買わなかった商品が分かるようになるのです。
買わなかった理由が値段が高かったのか、サイズがなかったのかなど、今後の商品開発や品揃えに生かすことができるといいます。
購入されなかったお客様、商品の情報をとることで店が次にどこに向かうべきか、何をすべきかが見える。顧客の動きを知ることが第一歩。