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[モーニングサテライト]「大浜見聞録」ゲノム編集食品解禁!その可能性[サナテックシード株式会社]

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大浜見聞録です。

ゲノム編集した食品がいよいよ流通し始めたとのことで、その開発の現場を取材してきました。

ゲノム編集した食品と遺伝子組換食品の違いとは。

遺伝子組み換えはその生物にもともとない遺伝子を新しく外から組み込んできて新しい品種を作る手法。

一方で今回のゲノム編集はその生物がもともと持っている遺伝子を改変して品種改良する技術です。

これが9月から販売が始まっていますが、日本初のゲノム編集食品であるトマトを取材してきました。

サナテックシード株式会社

[blogcard url="https://sanatech-seed.com/ja/"]

こちらのトマト「シシリアンルージュハイギャバ」はゲノム編集でGABAの含有量が通常の4~5倍に引き上げられています。

機能性食品でもよく聞くGABAは血圧の上昇を抑えたり、リラックス効果があるとされるアミノ酸です。

このトマトを作ったのが茨城県にある筑波大学です。

江面浩教授は2014年からゲノム編集によるトマトの品種改良に取り組んでいます。

ゲノム編集はこちらの実験室で研究・開発が続けられています。

ゲノム編集の際にポイントになるのが遺伝子です。

遺伝子は細胞の中にある長いDNAの一部。飛び飛びに並んでいて一つ一つの遺伝子が生物の性質を決めています。

その中の特定の遺伝子を狙って切ることにより品種改良を進めます。

実際のゲノム編集にはトマトの種から発芽したフタバを使います。

フタバを切って液体の中に浸します。液体には特定の遺伝子を見つけ出して切るハサミのような酵素が入っています。

「トマトの遺伝子の数は?」

3万4,000種類ぐらい。

ハサミの役割を果たす酵素が狙うのはGABAの生成を抑制する遺伝子。

トマトは成長して赤くなるとGABAの量が減ることが分かっています。そこでこの機能を止めることでGABAが多く含まれるトマトを作ることができるという仕組みです。

ゲノム編集を施したフタバは培養室に。およそ1ヶ月で切り口から細胞が再生。そこから芽と根が生え、2ヵ月で苗になります。

次に案内されたのはキャンパス内にある実験用ビニールハウス。

ここでゲノム編集したトマトを栽培しています。

ゲノム編集トマトを試食させてもらいました。

ちょっと酸っぱ目のトマトですね。

一粒にGABAが20ミリグラム程度入っている。

一粒でちょうどいい。

ゲノム編集トマトの今後の展開について聞いてみました。

トマトは暑いのが苦手。暑い場所でどう作るかが課題。

ゲノム編集技術を有効に使っていく。

トマトに続いて流通販売が始まったゲノム編集食品がこちらの真鯛「22世紀鯛」です。

京都大学と近畿大学が共同で開発した真鯛はゲノム編集により身の量を通常のおよそ1.2倍に増やしました。

さらに試験販売が始まったのがトラフグ。

食欲を抑える遺伝子を働かなくさせるように改良したことで成長のスピードがおよそ1.9倍になっています。

マダイとトラフグの養殖と流通は京都大学発のスタートアップ「リージョナルフィッシュ」が行います。

その他、毒素が少ないジャガイモや通常より収穫が多いイネなどゲノム編集による技術で品種改良を進めています。

次々と実用化が進むゲノム編集食品。

厚生労働省の専門家会議は遺伝子組み換え食品とは違って別の遺伝子を組み込むなどしていないことから、これまでの品種改良と安全性に差がないと判断すれば届け出のみで販売と流通を認めています。ゲノム編集食品の表示義務もありません。

しかし、安全性に対して消費者団体などには根強い反対意見や慎重意見があります。

三菱総合研究所がゲノム編集した野菜や果物を食べたいか聞いたところ、食べたくないが36%と食べたいを上回りました。

ただ、どちらともいえないが37%を占め、十分な理解が進んでいないことを伺わせます。

ゲノム編集トマトを販売している筑波大学発のスタートアップ企業「サナテックシード」。

消費者の理解を得るため販売方法にも工夫を凝らしています。

購入は専用サイトでの直接販売のみ。

3キログラムで7,506円。2キログラムは6,048円です。

ゲノム編集した商品であることを必ず表示。

消費者がゲノム編集食品であることを理解した上で購入する仕組みです。

サナテックシードの竹下達夫会長。

消費者の選択の自由。

食べたい人はクリックすれば購入できる。食べたくない人はクリックの必要はない。

今年6月、サナテックシードはトマトの販売に先駆けて希望者およそ1,000人に家庭菜園用の苗、4,000本を無料配布。

ネット上で栽培指導や意見交換も提供しました。

すると成果の報告やアレンジ料理の投稿なども。

4株で8,000個も作った人がいる。ネット上でコミュニケーションができた。

今回、苗を配って自信になった。第一号だから失敗できないと感じる。

健康に配慮する消費者の需要を見込んで先月から苗の一般販売も開始しました。

始まったばかりのゲノム編集食品の流通。今後、消費者の支持を得ることはできるのでしょうか。

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