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[WBS][コロナクライシス トップの決断]チャイナリスクと40年![パナソニック株式会社]

2020年11月12日

ワールドビジネスサテライト(WBS)

中国で長年存在感を示してきた日本企業が中国国内に80以上の拠点を持つパナソニックです。

新型コロナが浮き彫りにしたチャイナリスクとどう向き合っているのでしょうか。

パナソニック株式会社

[blogcard url="https://panasonic.jp/"]

11月、中国・上海で開かれた中国国際輸入博覧会。

新型コロナから回復しつつある中国市場を狙って世界中から2,000社を超える企業が集まりました。

そこに最大規模のブースを構え、存在感を示していたのがパナソニック。

コロナ次代を見据え、清潔をテーマに最新技術を搭載した空調や空気清浄機などを展示していました。

さらに…

パナソニック中国・北東アジア社の本間哲朗社長、

ゲストのみなさま、おはようございます。

中国事業のトップ自らがステージに立ち、得意の中国語でアピールしました。

一方、新型コロナを機にあらゆる企業が突きつけられたチャイナリスク。

およそ40年、中国と向き合ってきた企業のトップの決断とは。

チャイナリスクを嫌って中国から生産拠点を分散する動きがある中、パナソニックでは真逆の動きが。

ずらりと並んだ大きく四角い物体。

丁寧に梱包されフォークリフトで出荷されていました。

その中身とは…

こちらは「ホットケース」と呼ばれる製品です。

このロッカーのような製品、内部が50度前後の温度に保たれていて料理を保温しておくことができます。

利用者はスマートフォンで時間を指定して料理を注文。

店側はその時間に合わせて調理をし、ロッカーへ。

お客様は到着後、ロッカーにバーコードをかざせば温かい料理をすぐに取り出せます。

お客様を待たせることなく温かい料理を提供したいと取引先から相談を受けたパナソニック。わずか半年ほどで製品化したといいます。

なぜそんなスピードでできるのか?

パナソニックは去年4月、中国事業を統括する社内カンパニー「中国・北東アジア社」を設立。

それ以降、企画から開発までの権限を現地に集中させ、中国経済のスピードに対応しているといいます。

以前の日本の本社に報告するのに比べてはるかに便利で迅速で柔軟性がある。

顧客への対応が改善され、サービスに満足してもらっている。

津賀一宏社長

「中国の良さとは?」

スピード感、各企業が競い合う力。

昔、日本ももっていたと思うがかなり成熟しているので。

やはり彼らのスピード感、競争力はすさまじいものがある。

グローバルで生き残るためにも中国でしっかり存在感を出せる力を身につける。

これは欠かせないこと。

パナソニックにとって中国は特別な国です。

1978年、当時の中国副首相の鄧小平氏が来日。

出迎えたのがパナソニック創業者の松下幸之助です。

中国の近代化への協力を依頼された幸之助は、

なんぼでもね、お手伝いします。

経済支援を求める中国を支えると決断しました。

この時中国は国内を大混乱に陥れた文化大革命が終わったばかり。

中国進出はリスクだという声に対し幸之助はマーケットとしての魅力に賭けたのたです。

今では中国での製品出荷額は年間2兆円で日本企業では最大級です。

「チャイナリスクとはこれからどう向き合う?」

中国のマーケットはすごく大きくて、中国マーケットで存在感を出せない企業はグローバルで存在感を出せない。

中国を中核に日本の良さを入れながらアジアを攻めていく。

危機の時こそ問われるトップの決断。

幸之助は生前こんなことを語っていました。

非常に困難な時であるとか、不景気な時でありますとか、そういう時にこそ初めて決心もつきますし、思い切ったこともできます。

「もし松下幸之助がいたら何をする?」

コロナを最大のチャンスにしたいと思うかも知れない。

デジタルが社会を変える、これがコロナという事象によってより加速され、より潜在的に進んでいたところが顕在化した。

「デジタルの力を改めて」と言われるんじゃないか。

「日本経済はどのような回復軌道を描くのか?」

落ち込みはこんなんでしたね。6月からカクンと上がりました。ここからは徐々にですが揺れます。

一度大きく落ち込んだ経済は浮き沈みを繰り返しながら上昇していくという見立て。

これをどうチャンスととらえて新しいチャレンジ、新しい投資をするのか。

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