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[WBS] ジャパンディスプレイ研究開発拠点に初潜入!自ら「商品」を手掛けるワケ…!

ワールドビジネスサテライト(WBS)

スマートフォン向けのパネル製造が収益のおよそ8割を占める、いわば部品メーカーだったジャパンディスプレイが今回初めて消費者向けの商品を手掛けると発表しました。

4期連続の赤字が続くジャパンディスプレイ。

果たしてV字回復の切り札となるのでしょうか?

株式会社ジャパンディスプレイ

[blogcard url="http://www.j-display.com/"]

ジャパンディスプレイの新戦略発表会。

伊藤嘉明常務執行役員は、

今までパネルメーカー、「部品屋」として事業を生業としてきた。

これをあえて変える。

収益の8割をスマホ向けの液晶パネル製造、残りの2割は車載向けパネルが占めているジャパンディスプレイ。

今回、初めて自ら商品を手掛けると発表しました。

このヘルメットをかぶってもらえますか。

目の前にメーターが浮かんでいます。

通常、バイクを運転する際にはメーター確認時に視線を下げる必要がありましたが、このヘルメットは視線を下げることなくメーターやメールなどを確認することができます。

商品はほかにも…

普通の鏡に見えるが少し違う所がある。

話しかけると鏡の一部に情報を映し出すことができるディスプレイ。

身支度をするときに鏡と情報を一画面で見ることができます。

赤字経営

元々スマホ向けのパネルを中心に手掛けていたジャパンディスプレイ。

2018年3月期の最終損益は2,472億円の赤字と4期連続の最終赤字となっています。

アップルのiPhoneXなどに採用されている有機ELディスプレーの量産化に出遅れたことなどで厳しい経営状態が続いています。

研究開発拠点

7月、研究開発拠点に初めてWBSのカメラが入りました。

作っているのは今回発表したヘルメット。

そして鏡です。

「この研究室ではスマホ向けパネルは作っていない?」

パネルは作っていない。

最終製品に近いものを手掛けようと思ってやっている。

伊藤嘉明氏

新たな一歩を踏み出したジャパンディスプレイ。

その牽引役はこの人です。

伊藤嘉明氏、かつてハイアールアジアグループで社長を務めた人物です。

世界最小のハンディ洗濯機や移動式R2-D2型冷蔵庫などユニークな商品を次々と展開。

15年連続で赤字だったハイアールアジアをわずか1年で黒字に転換した手腕を東入來信博会長に買われて2017年9月、ジャパンディスプレイにやって来ました。

タイの洞窟でスキューバダイバーが亡くなった。

もしヘルメットに酸素残量が出ていたらたぶん事故は起きない。

このユニットをバイザー全部に付けたら可能性は果てしなく広がる。

東入來会長は、

ディスプレーでいかにうまく付加価値を使うか、すごく面白い世界。

伊藤氏は世界トップクラスの技術力を持つにもかかわらず、もったいなさを感じていました。

技術の宝庫。宝箱を見た感じ。

これをなぜ今ある事業体でしか使わないのか、他でも転用できる。

2018年4月、伊藤氏は30人規模の選抜チームを発足。

なかでも大事にしているのはスピード感です。

いつもはこれを部品に組み込む。それをB to C向けに、例えばオートバイやレーサーのヘルメットに組み込んでこの状態で見えるようにしたい。これはできるか?

検討の余地はある。

可能性はあるということ?じゃあできる?やりましょうこれ。

外部から来た異質の伊藤氏を現場の社員は、

もともと持っていてうまく使えていなかったところを引き出してくれた。

ついていくのは大変だが、やり方としてはスピードアップしている。

ジャパンディスプレイは収益構造をスマホ向けパネル対商品などの割合を5対5にしたいといいます。

しかし東入來会長は、

今からいくと3~4年後。実際、収益に貢献してくるのは数年先。

これに対し伊藤氏は、

「3~4年後というのはどう感じているのか?」

常識を変えるのが私の役目なので、会長が「3~4年」と言うならそれを短くするのが私の役割。

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