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[WBS] 外食・スーパーの攻防!節約志向で低価格!

2016年5月31日

ワールドビジネスサテライト(WBS)

消費税増税の見送りをする理由の一つされるのが足元で続く消費の低迷です。

消費者の節約志向を受けて外食チェーンやスーパーは価格戦略の見直しを進め低価格路線に舵を切っています。

株式会社バーガーキング・ジャパン

[blogcard url="http://www.burgerkingjapan.co.jp/"]

東京都新宿区のバーガーキング新宿靖国通り店。

高価格帯のハンバーガーが人気となり出店攻勢をかける株式会社バーガーキング・ジャパンに異変が起きていました。

5月から販売が始まったのが低価格のセットメニューです。

「ダブルキングセット」は2枚のポークなどを使ったボリュームバーガーにドリンクとポテトが付いて490円。

想定の5割り増しで売れているといいます。

お客様は

500円におさまるのはありがたい。

バーガーキングの看板商品は大きなビーフパティをはさんだワッパーでセットメニューは880~1,200円と高価格帯です。

2015年5月には輸入食品の高騰などを受けて40~100円の値上げをしましたが、その後も販売は好調。

マクドナルドが撤退した店舗後に積極出店するなどして2017年末までに現在の100店舗を200店舗に拡大する勢いです。

しかし家永佳奈ブランドマネージャーは

少し高いという声をたくさん聞いた。割安価格の商品を出すことで新しい客に来てほしい。価格を重視するお客様は今後増える。

2015年末から年明けにかけて株式会社バーガーキング・ジャパンでは消費者の節約志向の高まりを強く感じたといいます。

夏商品の試食会

開発中の商品はチキン2枚を使ったヘルシーメニューです。

ドリンクとポテトをつけたセットで490円で提供できるよう味と品質と販売価格のせめぎ合いが続いています。。

食材調達担当者は

今は円高が少し下がってきた。本来なら海外産の方が安いが今は国産の方が安い。

国産の鶏肉を2枚使ったチキンバーガーを490円の低価格セットメニューとして投入することを決めました。

石垣利彦統括マネージャーは

明らかに戦略転換の時期に来ている。遅れをとってはいけない。低価格商品で新しい客を獲得しヘビーユーザーにしていく。

株式会社ビッグ・エー

[blogcard url="https://www.biga.co.jp/"]

イオン株式会社傘下の株式会社ダイエーは安売り業態のビッグ・エーの出店を加速させています。

一部の棚に置かれたお菓子は全て79円。
別の棚のカップ麺も全て79円。

ビッグ・エーは通常のスーパーより1~2割ほど値段が安いのが売りでお客様の6割が50代以上です。

株式会社ビッグ・エーを率いるのが株式会社ダイエー出身の三浦弘社長。

節約志向を強める消費者の変化をいち早く感じ取っていました。

変化を強く感じたのは去年末、今の消費は堅実消費。

株式会社ビッグ・エーが進める価格戦略が「挑戦!最安値」です。

他社に負けない価格「挑戦最安値」。

挑戦最安値はうどんや醤油、牛乳などお客様のニーズが高い50商品を他店より安くする戦略です。

専門部隊が他店を調査し、価格を比較します。

ライバル店よりも販売価格を引き下げたことで売れ行きが3倍になった商品もあります。

管理コスト最小限にする。お客様に見えない努力を重ねて、それを原資に低価格にする。

株式会社ビッグ・エーでは商品梱包のダンボールを改良して素早く店内に並べられるようにすることで陳列に必要な人件費を削減し値下げの原資に充てています。

株式会社ダイエーはグループの商品スーパーの一部を安売り業態のビッグ・エーに改装。
2018年度には現在の2.5倍の500店舗に拡大する方針です。

特売ではなく、いつ行っても安く。将来的には全品を挑戦最安値の価格にしたい。

合同会社西友

[blogcard url="https://www.the-seiyu.com/front/contents/top/"]

「Everyday Low Price」毎日低価格を謳う「SEIYU」。

食品メーカーによる値上げが相次いだ2015年、200種類の商品の価格を6ヶ月以上据え置く「プライスロック」戦略を打ち出し業績を伸ばしてきました。

そして売上が伸びているプライベートブランドの価格戦略を見直そうとしています。

商品本部の向田崇敬ダイレクターは

お客様の動向、価格への感度が早いスピードで進んでいる。品質面、価格面で動向に追いつかなければならない。

合同会社西友のプライベートブランド「みなさまのお墨付き」は大手メーカーの商品より1~2割安い価格設定です。

現在は約740種類あり、これまで商品の種類を増やしてきました。

プライベートブランドの試食会

5月25日に行われたプライベートブランドの試食会。

合同会社西友は商品数の拡充という戦略を改め、価格の引き下げでプライベートブランドの売上を伸ばす方針に舵を切りました。

須賀さおりマネージャーは

風味の改良はもちろんだが価格についても見直す。

6月にコーンフレークを値下げするのを皮切りに今後100種類を値下げする予定です。

低価格路線に舵を切ったスーパーや外食チェーン。

今後もその動きは続きそうです。

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