最近では「LCCクルーズ」と言われる、1泊1万円台の格安なクルーズ船が登場し続々と日本にやってきています。
そのクルーズ船の寄港を経済の活性化に繋げていこうとするある動きを取材しました。
株式会社クルーズプラネット
[blogcard url="https://www.cruiseplanet.co.jp/"]
8月10日、横浜の大黒ふ頭に巨大なクルーズ船が入港しました。
イタリア船籍のMSCスプレンディダ号。
およそ14万トン、全長およそ333メートル。
クルーズプラネットの上田佳代子さん、
こちらがアトリウムと言いまして3層吹き抜けのロビーです。
目に飛び込んできたのは金色に輝く豪華なロビー。
階段にはスワロフスキーのクリスタルガラスが敷き詰められています。
一度に700人が食事できる広々としたレストランでは毎食、イタリアンやフレンチのフルコースを提供。
映画などを上映する劇場やプールなど娯楽施設も充実しています。
今回のクルーズは横浜を出向し、台湾や沖縄などを巡って8泊9日で横浜に戻ります。
安さの理由
最大の魅力は料金の安さ。
小林敦社長、
一番安い部屋で14万8,000円からになります。
窓のない内側の客室を利用した場合、1泊あたり1万円台から。
同じような内容のクルーズと比べ半額以下の安さです。
そのワケは、
船が大きいことによってスケールメリットを生かすことができる。
この船には4,000人以上が乗船可能。
お客様を増やすことで1人あたりの単価が抑えられます。
また乗船客が多いと船内のスパやバーなど有料施設の売り上げも期待できるので、その分、クルーズ料金を安く出来るのです。
船内では子供の姿が目立ちますが、それにはある理由が…
子どもが無料だから乗せてくれるって。
子どもたちの料金がかからないのも大きかった。
大人2人につき子ども2人まで無料にすることで親の世代に加え祖父母世代の集客も見込んでいます。
こうしたいわゆるLCCクルーズの台頭もあって日本の寄港するクルーズ船は年々増えています。
船が寄港すればその街には大きな経済効果も。
佐世保市
長崎県佐世保市。
8月12日、16万トン級の大きなクルーズ船が入港しました。
降りてきたのは中国からのクルーズ客およそ5,000人。
クルーズ客がまず観光に訪れるのは佐世保の景勝地、展海峰。
とてもキレイだよ!
上海ではこんあにキレイな景色は見られないからね。
ただクルーズ客は佐世保を出て他の観光地に行くことも多いのです。
そこで佐世保市や観光協会などが目をつけたのが2,000人近くの乗組員。
なにやら配っていますが…
クルーの方向けなんですが、飲み物が無料になったり店だと5%引きとか。
商店街の案内図や飲食をしたり買い物をしたりする際の割引クーポンです。
さらに商店街へは無料のシャトルバスを運行。
その目論見通り商店街のハンバーガー店ではクーポンを見て訪れた乗組員が…
街の案内図が載っているからとても便利ね。
大きなクルーズ船が入港するたび様々なものが売れることで街も恩恵を受けています。
今年度は120隻が入港予定で佐世保市では20億円近い経済効果を見込んでいます。
佐世保観光コンベンション協会の飯田満治さん、
今後、もう一つここと同じ規模の桟橋ができる予定。
日本を代表するクルーズ船の寄港地になると思っている。