[WBS][治る最前線]乳がんの最新治療!

ワールドビジネスサテライト(WBS)

シリーズでお伝えしている「治る最前線」。

今回は乳がんです。

最近では体への負担が少ない手術や新しい放射線治療も始まっています。

治療と検査の最前線を追いました、

乳がん

大阪急性期・総合医療センター。

70代の牧岡幸子さん(仮名)。

検査で右側の乳房にがんが見つかりました。

牧岡さんの乳房の検査画像。

白く映っているおよそ2センチの塊、早期の乳がんです。

家で胸を触ったとき、これはがんかなと感じた。

半分は自分でもがんだと思っていた。

全身に回っていたらどうかなと。

乳がんの患者数はおよそ21万人。

女性のがんで患者数が最も多い。

検査を受けたら腫瘍があったというのは聞くので。

自分もなるのではと不安になる。

女性にとって胸は大事。

全部なくなる可能性があり、しかも命に関わるので恐ろしい。

食事の欧米化などにより患者数はこの15年ほどでおよそ5万人増加しています。

大阪急性期・総合医療センターの乳腺外科、元村和由主任部長は、

乳がんは痛みや症状がなかったりする。進行した状態で見つかることもある。

自覚症状なく進行する恐ろしい乳がん。

その治療の最前線を追いました。

切らずに転移を診断

乳がんが見つかった先程の牧岡さん。

体に負担の少ない最新の治療を受けることにしました。

医師が用意したのは、

リゾビストという薬。

リゾビストと呼ばれる新しい薬。

これを乳がんのある辺りに注射します。

続いて牧岡さんが受けるのはMRI検査です。

今から検査始めていきます。

乳がんは脇のリンパ節を通って全身に転移していきます。

このため以前はがんの転移を防ぐため、周囲のリンパ節を全て切除していました。

しかしリンパ節を取るとリンパ液が流れなくなり腕が腫れるなどの症状が出ることがありました。

一方、リゾビストを注射してMRIを撮るとリンパ節にがんがあるかどうかが分かります。

もし転移がなければリンパ節を取る必要がなくなります。

医師から結果が伝えられました。

脇のリンパ節に転移はない。

よかった。

こんなうれしいことはない。

3日後、牧岡さんは手術を受けました。

リンパ節への転移がなかったため、乳房のがんを取るだけですみます。

手術はおよそ1時間で終了。

ありがとうございました。

現在、この治療は早期の乳がんに対する臨床試験として行われています。

画像診断でがんの転移がないと分かれば体に優しく負担のない手術ができる。

ピンポイントで放射線治療

鹿児島県にあるメディポリス国際陽子線治療センター。

ここで手術を行わない新たな治療が始まっています。

見せてもらったのは陽子線治療と呼ばれる最新の放射線治療です。

従来の放射線は体の奥に行くほど弱まるため治療効果が弱かった。

また周囲の正常組織に副採用が出るというデメリットもありました。

一方、陽子線はがんがあるところでエネルギーを最大にできる性質があるため、がんをピンポイントで治療できるのです。

陽子線は治療室の隣りにあるシンクロトロンと呼ばれる巨大な装置で発生させます。

陽子と呼ばれる粒子を1秒間に地球を5周するほどの速さまで加速。

こうして作った陽子線を患者に照射します。

乳がんがある位置に正確に当たるよう患者一人一人の体型に合わせて3Dプリンタで作った器具で乳房を固定。

陽子線の照射は1日当たりおよそ3分、合計26回行います。

現在、この治療は早期の乳がんに対する臨床試験として行っています。

これは治療を受けたある患者の検査画像。

白く写っていたがんが治療後はなくなっています。

メディポリス国際陽子線治療センターの萩野尚センター長は、

陽子線治療は切らずに治せるのがメリット。

治療の選択肢が広がるので大きな福音になる。

1分で自動スキャン

乳がんを早期に発見する新たな検査も登場しています。

40代の女性に検査を受けてもらいました。

使うのは乳房自動超音波装置と呼ばれる最新の検査機器です。

検査は胸に機械を当てるだけ。

すると機械が1分ほどかけて胸全体を自動でスキャンしていきます。

これまでは検査技師が少しずつ胸に超音波を当てて調べていました。

新しい検査は短時間で全体を一気に調べることができるので小さな病変も見逃しません、

国立がんセンター中央病院の放射線診断科、内山菜智子医長は、

乳がんは早期に発見すれば完治する疾患。

なるべく早期に小さい病変で見つけることが大事。

検診で定期的にチェックする必要がある。

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