韓国のイチゴ、実は日本の品種をかけ合わせて開発されたイチゴで、韓国産として世界各国に輸出されています。
さらに今後、日本に影響を与えそうなのが流出した日本品種のサツマイモです。
韓国はこのサツマイモも重要な輸出品にしようと動き出していました。
サツマイモ
韓国・ソウルの繁華街「明洞」。
日本人観光客も多く訪れる屋台が立ち並ぶその一画に…
ソウル支局の横堀拓也記者、
こちらでは焼き芋が販売されています。
売られていたのは焼き芋です。
韓国でも最近になって日本式の焼き芋が目立つようになりました。
さらに韓国でいま人気のサツマイモ料理がピザです。
乱切りしたサツマイモをのせ、さらにサツマイモのムースをトッピングして焼き上げます。
韓国のピザ店ではいまや定番のメニュー。
大人から子ども、高齢者も好きで注文の3分の1はサツマイモピザ。
もともと韓国料理ではよくサツマイモが使われます。
ただ伝統料理のサツマイモは密で甘くしたり、天ぷらでというのが一般的でした。
それを変えた人気の品種があると聞き、一大生産地を訪れました。
韓国南西部の海南。
農家の倉庫に入ってみるとうず高く積まれたサツマイモが。
去年の秋に収穫したものをここで数ヶ月熟成させてから箱に詰め全国に発送しています。
今は「蜂蜜サツマイモ」が一番人気。
甘くておいしいと評判。
蜂蜜サツマイモ
栽培されていたこちらの「蜂蜜サツマイモ」。蜂蜜のような甘さとねっとりとした食感が名前の由来だといいます。
ここ数年で一躍全国区となった品種で、今では韓国で栽培されるサツマイモのうち、およそ4割を占めるほどに。
ところが、
日本では紅はるかと呼ばれているが、韓国では蜂蜜サツマイモと言っている。
なんとこのサツマイモ、日本の品種「紅はるか」だというのです。
紅はるかは日本で2010年に品種登録された比較的新しいサツマイモ。海外でも人気が高まっています。
そんな紅はるかがなぜ韓国でも栽培されているのでしょうか?
韓国のサツマイモ栽培に詳しい専門家に聞くと、
農業関係者などが日本に行った際に買ったものが持ち込まれたと考えている。
正式に輸入されたものではない。
なんと許可なく韓国に持ち込まれた紅はるかが農家の間で評判になり次々と広まったというのです。
こちらは赤道直下のシンガポール。
WBSが街のスーパーを取材すると、あの韓国産紅はるかが売られていました。
紅はるかの味とそっくり。
蜂蜜サツマイモと味を比べるとほぼ同じ。
韓国政府はここ数年、農産品の輸出に力を入れていて韓国産の紅はるかもシンガポールや香港などに年間およそ300トン輸出されています。
サツマイモやイチゴを始め、今年日本円にして8,000億円の農産品の輸出を目指す韓国。
日本の輸出戦略にも影響しそうです。