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[WBS]相場操縦事件で日興社長!半年無給で続投 異例の処分[株式会社三井住友フィナンシャルグループ]

2022年11月4日

ワールドビジネスサテライト(WBS)

相場操縦事件を受け、日本を代表する証券会社と銀行のトップがそろって謝罪。その責任とは…

SMBC日興証券と親会社の三井住友フィナンシャルグループは11月4日に相場操縦事件の責任を明確にするため日興証券の近藤社長を半年間、報酬無しで再建に道筋をつけるまで続投させるという異例の処分としました。今回の不祥事は銀行と証券の連携をめぐる課題についても一石を投じる結果となりました。

相場操縦事件で22人処分
日興証券トップ 無報酬で続投

田中瞳キャスター

SMBC日興証券の相場操縦事件を受け、事件の発覚後初めてとなる親会社のトップとそろっての記者会見が間もなく始まります。
どのような説明がされるのでしょうか。

三井住友FG
太田純社長

グループCEOとして大変重く受け止めている。
大変申し訳ございませんでした。

金融庁から一部業務停止命令を受けた責任を取り、グループ全体で過去の経営陣を含めた22人の処分を発表。

親会社の三井住友フィナンシャルグループの太田社長は月額報酬の30%を半年間減額します。

そして、異例の処分となったのは日興証券の近藤社長。金融庁の重い処分を受けながらも半年間、報酬を全額カットして社長の座にとどまることになりました。

SMBC日興証券
近藤雄一郎社長

今後、日興の再建に道筋をつけたところで私自身は身を引いてけじめをつけたい。

再建のめどがついたところで辞任する意向を示した近藤社長。

一方でグループトップの責任を問われた太田社長は…

田中瞳キャスター

太田社長の責任と退任の可能性は?

三井住友FG
太田純社長

三井住友フィナンシャルグループとしての改善策を全力でやることが私自身の使命。

記者

道筋がついた段階で退任するか?

三井住友FG
太田純社長

私自身は退任は考えていない。
処分に濃淡があるのは当たり前。

今回、処分の対象となったのは株式市場を通さずに大株主から株式を買い取って投資家に転売するブロックオファーと呼ばれる取引です。日興証券はこの取引をめぐって株価を操縦していました。

取引が成立するように不当に株価を操作していたとして金融商品取引法違反で副社長ら幹部が逮捕・起訴され、法人としての日興証券も起訴される事態に発展したのです。

顧客情報無許可で共有
違反の背景に"銀証"連携遅れ

今回、事件の捜査が進む中で相場操縦だけでなく別のある違反が明るみに。

これまで同じグループの銀行と証券会社の間にはファイアウォールという情報共有を制限する規制がありました。銀行が顧客に対し優越的な地位を濫用した営業をしないよう設けられたものです。

この規制が今年6月に上場企業などを対象に事実上緩和され、その企業が拒まなければ銀行と証券で情報を共有できるように。

融資だけでない幅広い金融サービスを提供できるようになりました。

しかし今回、この規制が緩和される前に三井住友銀行と日興証券の間で顧客に許可なく共有するなどの違反が見つかったのです。

金融庁は三井住友フィナンシャルグループと三井住友銀行に対して財務状況などの報告を要求する命令を出しました。

規制緩和に反対していたある証券業界関係者は…

証券業界の関係者

ファイアウォール規制の緩和を積極的に進めていたのが三井住友フィナンシャルグループ。
それ見たことかと思っている業界関係者は多い。

三井住友フィナンシャルグループが規制緩和に積極的だった背景にあるとみられるのが銀行と証券の連携の出遅れです。

日銀の金融緩和策で金利が低下し、銀行の経営は厳しくなる中で成長の柱として注目していたのが証券ビジネス。

しかし…

金融業界関係者

三井住友フィナンシャルグループは銀行と証券の連携が一番出遅れていた。
今回の問題は銀行と証券の連携の在り方に一石を投じた。

グループトップの太田社長は…

三井住友FG
太田純社長

ファイアウォール規制の規制緩和を求めている中で、こういう事案を起こしてしまったことは大変申し訳なく思っている。
ただ規制の緩和そのものはお客様により高度な提案ができることにつながる。
ファイアウォール規制の緩和について今後もも要望を出していきたい。

相場操縦事件の処分に不満?
金融庁幹部「要望するなら勝手に」

この発言について金融商品取引法に詳しい専門家は…

金融商品取引法に詳しい
潮見坂綜合法律事務所
鈴木正人弁護士

貯蓄から資産形成へというなかで証券、投資信託などを顧客に購入してもらうというところは、国を挙げての施策でもあるので、銀行グループにとっての収益源にもなるので、その点は非常に重視しているのではないか。

一方で金融庁幹部からは…

金融庁幹部

「要望するなら勝手にどうぞ」という感じだ。
今回の規制違反は必ず金融庁で議論されていくので規制緩和の動きに影響が出るかもしれない。
われわれは今回の事件を相当重く受け止めていて経営責任の明確化を最大限の厳しい言葉で求めた。
その結果が続投なら、これから本当に経営改善されるのかを厳しく見ていくだけだ。

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