モデルナ製ワクチンの一部に異物が混入していたことが8月26日に明らかになった問題。
職場接種を中断するなど影響が広がっています。異物は金属の可能性があるということです。
中外製薬株式会社
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8月26日、菅総理大臣が訪れたのはワクチンの接種が東京都内で最も進んでいるとされる墨田区。
墨田区の現状を全国に横展開するなかでしっかり対応していきたい。
ワクチン接種のさらなるスピードアップをアピールしたかった菅総理ですが、8月26日未明にアメリカ・モデルナ製ワクチンの一部に異物が混入していたことが発覚。
このワクチンは7月下旬以降にスペインの工場で作られたものだということです。
厚生労働省は異物が混入していたものと同じロットのワクチンなどおよそ163万回分の使用を見合わせるように要請しました。
安全を最優先にして現状分析しながら対応するよう指示した。
使用を中止したワクチンは863ヵ所の接種会場に納入されていました。
今のところ健康被害は報告されていませんが、全日空は職場接種で対象のワクチンを扱っていたとして8月26日と27日は接種を見合わせると発表。すでに接種したおよそ4,700人には体調管理を呼びかけるなど対応を進めています。
また、東京都は対象のワクチンを都が運営する接種会場と職員向けの接種会場で合わせておよそ9,100人に使用したと発表しました。
都内に住む男性は8月16日に職場で接種したワクチンが異物混入のワクチンと同じロット番号でした。
会社から特にまだ説明はない。
異物で健康が悪くなるような症状が出たらかなり心配。
厚生労働省の幹部によると混入した異物は磁気に反応するため金属の可能性もあるということです。
新型コロナの治療薬をめぐって新たな動きが…
8月26日にオンライン説明会を開いた中外製薬。
中外製薬の奥田修社長。
予防投与への拡大ですが、いつ申請するか協議を進めている。
中外製薬は現在、抗体カクテル療法に使っている治療薬「ロナプリーブ」を予防薬として厚生労働省に承認申請する方針を示しました。
抗体カクテル療法に詳しい日本赤十字社医療センターの出雲雄大医師はロナプリーブの予防薬としての仕様に期待感を示します。
濃厚接触者でまだ陽性とわかっていない方にも速やかに皮下注射で打っていくと全体的に発生件数が減る。
重傷者の受け皿を増やすことも大切だが、そこになる前に食い止めることが非常に大事。
ただ、現状では課題も…
政府としては薬の量は十分に確保している。
十分な量といいつつも政府は具体的な量を公表していません。
現状では治療薬「ロナプリーブ」は全て海外の製薬企業からの輸入に頼っています。
日本の輸入元となる中外製薬は…
政府との契約、取り決めがあり数を公表していない。
今後、どのように感染が拡大、あるいは縮小、収束していくか非常に難しい。
政府と連携して必要な量を確保する努力を引き続きしている。
抗体カクテル療法の治療薬を予防薬として使う場合にはさらに多くの薬が必要になりますが、今後安定的に供給ができるのでしょうか。