フィンランド発祥のサウナが日本で本格的に普及してからおよそ50年余り。以前はおじさま達のものというイメージが強かった人も多いと思いますが、若い女性にも人気が広まり、いま空前のサウナブームを迎えています。その人気の秘密、キーワードは「ととのった~」です。
SAUNA FES JAPAN 2019
[blogcard url="https://www.saunafesjapan.com/"]
長野県小海町。
八ヶ岳に囲まれた静かな湖畔に集まった人、人、人。
一見、普通のバンのドアを開けてみると…
なんとサウナ。
実はこれは屋外でもサウナが楽しめるようにと改造されたサウナカー。
サウナブームは今、アウトドアにまで広がっているのです。
車とは思えない。
会場のあちこちにあるテントの中も当然サウナです。
やばい一気にきた!すご~い!
いい感じに汗も出るしデトックス。すっきりする。
「はまりそう?」
絶対はまる。
評判上々のテントサウナには背負って運べるリュック型など様々なタイプが揃っています。
こちらは2人いれば15分ほどで組み立てられる手軽さが魅力です。
120度まで温度が上がるというこのテント、温度だけでなく人気もじわじわ上昇中だといいます。
サウナキャンプの大西洋社長、
入ってみないとわからないが体験した人の購入率は高い。
3連休を利用して開かれたこのイベント、600人の定員に対して、集まった応募総数はおよそ3,500人。
まさに空前のサウナブームですが、火付け役の1つがドラマにもなっているサウナマンガ「サ道」です。
サウナの魅力に魅せられた主人公が理想のサウナを追い求め全国を旅する物語。
その主人公の決め台詞が「ととのった~」。
「ととのう」とはサウナを通じて味わえる究極のリラックス状態のこと。
何回もととのいました。
そこでディレクターもととのわせてもらうことに。
サウナ師匠 秋山大輔
[blogcard url="https://twitter.com/daisukeakiyama"]
指導してくれたのは…
サウナ師匠の秋山です。
100度を超えるという室内。あっという間に滝のような汗が。
およそ待つことおよそ10分間…
待っていたのは最後の仕上げです。
熱気を背中に送り込みます。
そしてそのまま向かったのは湖。
火照りきった体をそのまま湖で冷やすとなんともいえぬ開放感が広がります。
これが「ととのった」ってやつです。
サウナは今までおじさんのものというイメージがあったと思うが、アウトドアサウナは利用客がほとんど若い男女。
冬でも水着を着られるチャンスなのでインスタ映えを含めてはやるのでは。
駐日フィンランド大使館
[blogcard url="https://finlandabroad.fi/web/jpn/ja-frontpage"]
このサウナブームを本場フィンランドの人はどう見ているのでしょうか?
大使館を訪れると…
駐日フィンランド大使館のマルクス・コッコ参事官、
ようこそ、フィンランド大使館へ。
入り口には早速、サウナのオブジェが。
そして、
ここはとっておきの場所。
案内してくれたのは立派なサウナ。
中央にはサウナストーブを備え、本格的なフィンランドサウナを楽しめます。
大使専用と職員用の2つのサウナがあり、定期的に関係者を招いてサウナパーティーが開かれるのだとか。
サウナは世界中のフィンランド大使館にとってとても大事なツール。
私たちは「サウナ外交」と呼んでいる。
こうしたサウナは世界中のフィンランド大使館に完備。裸の付き合いで難しい外交交渉がととのったこともあるといいます。
一方、フィンランド大使館ではサウナブームを機に日本との交流を強化したいと考えています。
その秘策が、
サウナ御朱印帳。
こちらは日本との外交関係樹立100周年を記念してフィンランド政府観光局が作成したサウナ御朱印帳。
フィンランド国内のサウナで御朱印を集めると、その数に応じてプレゼントが手に入る特典付きです。
フィンランド航空も関西空港発ヘルシンキ行きの深夜便の運行を開始。
平日2日休むだけでサウナで汗をかいた後には雪に囲まれた氷の湖に飛び込むフィンランド流を楽しむことも可能に。
多くの注目を集めるサウナ。
そのメリットを改めて尋ねると、
サウナに行くと服を脱ぐ。「裸の付き合い」になる。
サウナを終えるとさらに親密になれる。
サウナはビジネスにおいてとても有効。
コクヨ株式会社
[blogcard url="https://www.kokuyo.co.jp/"]
日本でもサウナをビジネスシーンに活用する動きが加速しています。
この日、サウナに集まったのはコクヨのサウナ部の面々。
部署も役職もバラバラだという部員たち。
社内では接点のない中でサウナで新たなコミュニケーションが生まれるといいます。
サウナから上がった後は隣のミーティングルームで打ち合わせ。
コクヨのサウナ部、川田直樹部長、
彼らと話をすることで違う部署のことを聞かせてもらったりアイデアをもらったりする。
リフレッシュをした後だけに仕事もはかどります。
こうしたビジネスへの活用は社内を超えて社外へも。
川田さんが音頭を取る形で企業7社のサウナ部が参加する交流会を立ち上げたのです。
お互い裸で接しているのでファミリーみたいな関係性が生まれて、そこからビジネスの相談とか。
交流会に参加する企業のオフィスの改装をコクヨが請け負うなどすでにサウナの縁で商談が成立したことも。
日頃会えないような企業から声をかけてもらったり、おのおのの企業の強みを生かして新しいものが生まれる。
オープンイノベーションが最近は積極的。