半世紀上に渡って箱根へ観光客を運び続けてきた特急列車の人気の秘密を探ります。
ロマンスカー
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旧ソ連が人工衛星「スプートニク号」の打ち上げに成功した1957年、日本で大ヒットした列車がありました。
それが小田急電鉄のロマンスカー。姿を変えながら走り続けて半世紀以上。
利用客は、
通勤で見慣れている景色も違う環境でみると楽しい。
ゆっくり箱根まで一本で来られる。ロマンスカー「1択」。
箱根観光の足として定着したロマンスカー。その人気の秘密に迫ります。
3000系SE車
都内から箱根や江ノ島などを結ぶロマンスカー。「ロマンスシート」と呼ばれていた2人掛けの座席を備えていたことが名前の由来といわれています。
ロマンスカーの人気を一気に高めたのが60年前の1957年に登場した3000系「SE」です。
その歴史を見に原鉄道模型博物館へ。
SE誕生60周年のイベントが開かれていました。(11月30日まで)
戦後、新宿~小田原間を60分で運転したいという命題を掲げていた。
イベントの講演を懐かしそうに聞く男性、ロマンスカーの開発に携わっていた生方良雄さん(91歳)。
小田急と国鉄が一体となって開発を進めた。新しい良いものをつくりたいという意識が強かった。
夢の高速列車実現に向けて国鉄と共同開発した最新鋭の車両。時速145キロは当時では世界最速。この技術はのちに新幹線の開発にも生かされました。
3100系NSE車
その6年後の1963年に登場したのが「NSE」。
運転席を2階に設置して1階に展望席を設けた車両です。
走っている電車の前を見たいというお客様の願望は相当大きかった。
展望席は子供や鉄道ファン以外の心を掴み、ロマンスカーの代名詞となりました。
30000形EXE車
しかしバブル崩壊後、箱根の観光客が減少に転じるとロマンスカーの観光利用も減りました。
そこで小田急は1996年に展望席のない車両を導入。これによって座席数が3割増え通勤客の利用が拡大しました。
ところが展望席のないロマンスカーに観光客から不満の声が…。
小田急電鉄の岩崎哲也さんは、
「ロマンスカーは展望席だ」という声をたくさんもらった。「ロマンスカー=~観光特急」ということに立ち返った。
50000形VSE車
2005年、展望席を復活させた「VSE」がデビュー。
展望席の最大の特徴はあいだに柱がない大きな一枚窓を採用し外を見やすくしました。
展望席以外も横を向けばほとんど窓。しかも座席の向きを窓側に5度傾けています。
景色を楽しめる工夫が随所にあります。
利用客は、
指定席発売の1時間前からカウンターに並んだ。頑張って取ったかいがある。
ロマンスカーは再び「箱根の観光特急」としてのイメージを取り戻しました。
2018年3月には窓からの眺めをさらに改善した新型が登場予定です。
ロマンスカーがさらにロングセラーであり続けるための極意とは?
ロングセラーの極意とは?
培った「愛着」を大切にしつつ時代の変化を見据えて開発。