新型コロナウイルスの感染者数の減少を受けて政府は現在停止中のGoToトラベルについて来年2月から再開し、夏ごろまで実施する方向で検討に入りました。
そこで東京からほど近い観光名所「鎌倉」を取材したところ期待の声が上がる一方で不安の声が聞かれました。
かいひん荘鎌倉
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日本を代表する観光地「鎌倉」。
目抜き通りには平日にも関わらず客足が戻ってきていました。
こちらはハンドメイドの土産店「花とガラスの雑貨店」。
花とガラスの雑貨店の平賀勝行さん。
9月より10月は1.5倍来ている。お客様の気持ちが違う。
それでもまだ売り上げはコロナ前の半分ほど。2月の再開が検討されているGoToトラベルに期待を寄せています。
観光地で販売する身としてはうれしい。人が一刻も早く戻ってきてほしい。
一方こちらの店「鎌倉いとこ 小町通り」では。
一番人気のかぼちゃのきんつば。
鎌倉に店を構えて9年のきんつば専門店。GoToトラベルに期待はするもののお客様が戻り始めた中、ある不安が…
鎌倉いとこ 小町通りの森暁洸店長。
"Goto"が原因で第何波が来たとか、再発するくらいなら売り上げも戻ってきたのでGoToトラベルでコロナの方が増えるのが一番ダメ。
一方、厳しい状況が続くのが宿泊施設です。創業69年の旅館「かいひん荘鎌倉」
コロナ前の宿泊台帳を見せてもらうとびっしり。しかし、今年は…
かいひん荘鎌倉の井上靖章社長。
休業してしまったり、半分以上は空室。
鎌倉を訪れる観光客の多くが日帰りで宿泊客は依然として戻っていないといいます。
これが持続するともう事業を継続するのも厳しくなる。
来年2月にも再開が検討されるGoToトラベルでは1泊あたり最大で1万円程度の補助を検討中。こうした金銭面での後押しを求めています。
去年の今ごろにGoToトラベルが始まり、おととし以上にお客様が増えて回復に向かった。
一方で再開は数ヵ月先、一刻も早い再開を望んでいるといいます。
個人で集客するのは非常に難しい。
宿泊業にとっては国の力なくして回復は見込めない。
もともとGoToトラベルは良好業界などを中心に年内の再開を求める声が上がっていました。
しかし、政府は年内の再開について見送りに。去年実施したGoToトラベルの期間に感染者が急増し、批判を受けたこともあり慎重に検討を進めています。
斉藤国交大臣。
コロナ対策の専門家の意見を聞きながら再開時期について検討している。
旅行会社ではすでに再開を見込んで動き出していました。
坂元社長が見せてくれたのは今週末に配布する折り込みチラシ。
そこには「GoToトラベルキャンペーン、発表後は予約殺到の可能性あり!?」との文字が…
読売旅行の坂元隆社長。
GoToトラベルが始まって、この中に対象になる商品があったら割り引きを後からでも適用する。
GoToトラベルが始まったら代金が下がるかもしれないとアピール。
この旅行会社では緊急事態宣言が解除された先月以降、ツアーは全てワクチンを2回接種済みか検査で陰性の人を対象にしています。
旅行の需要が戻りつつありますが売り上げはまだコロナ前の1割ほど。年末年始を過ぎた1月から2月は閑散期となるためGoToトラベルを早く再開してほしいと望んでいます。
今の段階でもお客様はGoToトラベルを待って買い控えが起きている。
先になると買い控えの期間が長くなるので旅行会社としてはつらい。