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[モーニングサテライト]【Marketリアル】[日本航空株式会社]

モーニングサテライト

日本航空株式会社

https://www.jal.co.jp/jp/ja/

去年4月、羽田空港。新型コロナが直撃し、飛べない航空機が並んでいました。出発ボードには欠航の文字が並ぶ異常事態。

その空港にJAL(日本航空)の赤坂祐二社長社長の姿が。人気がない空港で、

収入がほぼない。

そして、今年5月。

このコロナが長く続いていてJALグループも厳しい状況。

JALは再上場後、初めてとなる最終赤字となったのです。

ワクチン接種が進み、少しづつ改善の兆しも見える中で、落ち込んだ業績をいかに回復させるのか、赤坂社長に聞きます。

Marketリアル、今回はスタジオに日本航空の赤坂社長をお迎えしています。

赤坂社長のプロフィールを確認していきます。1987年の入社以降、整備士として主に整備業務をしていました。そして2014年には整備の総責任者である整備本部長とグループの整備会社「JALエンジニアリング」の社長になり、2018年に日本航空の社長に就任しました。

30年以上、整備一筋でやってきました。

経歴を見ると社長就任後ほどなくして新型コロナが航空業界を直撃し、今も対応にあたっているということですが当時の気持ちを振り返ると?

整備でもいろんなリスクに遭遇して仕事をしてきた、また来たなという感じ。会社生活ずっといろんなリスク対応に追われてきた。そういう星の下に生まれてきたような、そういう感じがしました。

リクス対応は慣れている?

これだけ大きなリスクに遭遇したのは初めて。

今回、赤坂社長には落ち込んだ業績の浮揚をどう図るのか、コロナ語の離陸戦略についてお伺いします。ポイントは3つです。「業績回復見通しは」「LCC強化の狙い」「"CO2実質ゼロ"実現性は」、この3点に絞ってお話を伺っていきます。

業績回復見通しは

まずは業績回復の見通しです。JALの株価を確認していきます。

赤坂社長が社長に就任した2018年頃は4,000円近辺で推移していましたが、その後コロナで急落。直近はやや戻していますが、前の水準とは遠いという状況です。赤坂社長は現在の株価の数位順をどう思いますか?

これだけの状況であるが、株価がこれだけ落ちたということは株主の皆様に大変申し訳ないと思っている。先般発表した中期経営計画をしっかりやれば企業価値も回復し、その後は企業価値の向上を図れると確信をしている。計画の実現・達成をこれを不退転の決意でやっていきたいと思っている。

中期経営計画を着実に実行していけばかつての4,000円という水準に株価も離陸させていくぞという決意でしょうか?

そうです。進捗状況もしっかり示しながら進めていきたい。

5月に発表した決算、減収減益、そして2,866億円の最終赤字となり、今期の業績見通しも未定としました。決算発表から2ヶ月が経ち、変異株なども心配もあるが何らかの見通しは見えてきた?

4月以降、第1四半期は同じような状況が続いてきたが、6月の後半に入って緊急事態宣言の解除があり、それからワクチンの接種も少しずつ進んできて、若干改善の兆しが見えてきました。

改善の兆しは具体的にはどういうことなのか?

6月の前半までは国内線を利用する1日あたりの人数が2万人を切っていた。これが6月後半に入ると、特に最終週は3万7,000人とかなり急に跳ね上がった。この回復基調が着実なものになるか分からないが、第2四半期に入ると回復カーブの傾きが見えてくる。そうすれば今後の見通しもかなり立ってくると思う。コロナ前は1日10万人の利用があったのでまだまだ先は険しい感じはするが着実に兆しだけは見えてきた。

緊急事態宣言の解除、そしてワクチン接種によって兆しは見えてきた。

LCC強化の狙い

ポイントの2つ目にまいります。LLC強化の狙いについて、JALは事業の構造改革の1つにLCCのマーケット改革を掲げていて、先日、こんな発表会が行われました。

6月30日、成田空港の一角に報道陣が集まっていました。

JALがLCCの春秋航空日本を小会社化したのをきっかけに傘下のLCC3社の機体を公開したのです。

国内中心のジェットスター・ジャパン。

中長距離のジップエア。

そして春秋航空日本は中国の主要7都市と日本を結びます。

日本航空の豊島滝三専務執行役員、

観光訪問需要が戻ってくる見込みの中で、これ(LCC3社)を成田で結集して海外から到着したお客様を地方へ届ける。

東南アジアやハワイなど中長距離のジップエアや日本各地を結ぶジェットスターをもともと傘下に持っていたJAL。これに春秋航空日本を加え、アジアを中心に国内外の観光客の移動をLCCで賄うネットワークづくりを目指します。

巨大中国市場の取り込みを狙う春秋航空日本。その乗り心地は、

私で丁度いいくらいです。大きい男性が座ったらちょっと狭いと感じるかもしれません。

ハワイ便もあり、3社の中で移動距離が長いジップエア。

ビジネスクラスに相当するフルフラットシートの席もあります。

座席の前にモニターは付いていませんが、機内のWi-Fiを自分のタブレットやスマートフォンに繋いで映画などの動画が楽しめます。

食事と飲み物をセルフサービスで注文することができます。カップ麺からスパークリングワインも飲めます。

JALはLCC3社の収益を120億円と新たな事業の柱にしたい考えです。

手厚いサービスを売りにしてきたJALがLCCを強化する狙いは?

コロナ後の社会変化、マーケット変化に対応していく。コロナで移動のリスクやリモートワークなどで対面で行う必要性が下がってきた。ビジネスにおいてに非常に顕著に表れますが、一方で対面で合う必要性や実際に人に会うっていう必要性、移動の価値も改めて見直された。こういったものは観光や訪問需要に影響が表れてくる。観光や訪問需要のお客様のニーズ、低価格でいろんなサービスを必要とされない、本当に移動するだけというお客様に合わせた、そういったサービスをわれわれも提供していかないといけない。今までやってきフルサービスの事業ではマッチしないので、そこに一番フィットするLCCモデルの事業をこれから伸ばしていく。それがお客様のニーズに合う。ポストコロナの環境変化に合わせた事業改革をしていかなければいけない。

中期経営計画にもあるLCC、フルサービス経営に比べて運賃が安い分、利益率も小さくなるということで、収益をどう確保していくのかが課題となると思います。

LCCの事業は価格が安いので儲からないという風に思われる。1機あたりの生産性はLCCは高い。1機あたりの座席数が多いので、たくさんのお客様に乗って頂ける。そして1機あたりの1日に飛ぶ、機材稼働が非常に大きい。ビジネスのお客様はダイヤを非常に大事にする。LCCの場合はダイヤは少しフレキシブルに、多少不便な時間帯になる。1機あたりの収入はフルサービスの事業とそれほど変わらない。コストは確実にフルサービスの事業よりも下がるので、フルサービスよりも収益率を上げられるような可能性が高い。これにJALグループのアセットやリソースを使うことによってさらに効率化を図れる。スケールメリット。利益水準についても可能性が高いと思っています。

フルサービスとお客様を取り合わない?

色んな経験やデータを見てもフルサービスのお客様とLCCのお客様はマーケットが別。フルサービスのJALの飛行機に乗ってこられなかったようなお客様がLCCの事業の方に乗って頂けている。こういうことを期待しています。

"CO2実質ゼロ"実現性は

2020年6月、JALの株主総会。

2050年のCO2排出実質ゼロ、これを目指したい。

いち早く大胆な目標を掲げた赤坂社長。取り組みはどこまで進んでいるのでしょうか。

その一つが羽田空港にありました。

見えてきたのはフランスから納品されたばかりのエアバス社の旅客機「A350」です。

機体は炭素繊維で強化されたプラスチックを使い軽量化。

空気の抵抗を抑える翼が飛行距離を伸ばします。

一番の特徴は省エネ性能に優れた最新鋭のエンジン。

これまでの旅客機に比べ燃料消費を2割も削減できるのが売り。すでに9機を導入し、現在の主力期ボーイング777との代替を急ぎます。

日本航空の広報部、奥野真史さん、

脱炭素では全体の5割を省燃費機材の更新でまかなっていきたいので非常に重要。

そしてCO2削減に向けたJALのもう一つの大きな取り組みがバイオジェット燃料です。

去年3月、ベンチャー企業などと組んでバイオジェット燃料の開発に成功しました。

使用したのは古着。

特殊な酵素を混ぜると綿の部分が糖化します。

これに品種改良した菌を加え、バイオジェット燃料を抽出したのです。

そして2月、日本初となる国産バイオジェット燃料を使ったフライトが実現。乗客を乗せ、福岡を目指しました。

JALは海外での本格導入に向け動いています。

JALが出資しているネバタ州のフルクラム社。ゴミから作るバイオジェット燃料の新たなプラントを建設しています。

バイオジェット燃料の活用で2050年までにJALグループ全体のCO2排出量の45%削減を目指します。

脱炭素に向けてJALが掲げる工程表がこちらです。

削減の50%を占める省エネ機材にJALが選んだのが、これまで使用し続けてきたボーイングではなくエアバス社のA350。CO2排出量実質ゼロを進める上ではエアバス社の新機材は必要だった?

エアラインのコストの一番大きな部分は燃料費。燃料効率の良い飛行機に更新していく。経営にとっても非常に重要。燃料消費が少ないということはCO2排出も少ない。エアラインの経営課題とCO2削減の問題は一致する。A350は従来の777よりも燃料効率が優秀、すぐに導入したかった。

バイオ燃料の活用でも45%の削減とあります。ただ、バイオ燃料をめぐっては多くの航空会社が取り組んでいますがコストも高い。これはどう見ている。

これは仕方ない。ある程度のコスト増になることは折り込み済み。飛行機で燃料消費量が下げられるので、残ったところをバイオ燃料を使ってCO2の排出をゼロに持っていく。燃料消費量が下がるので、例えば2050年の消費量が今の半分であれば、バイオ燃料が仮に2倍だったとしても今と変わらない構図にはなる。

コロナが直撃した航空業界は変化が加速していくように見える。先日、アメリカのユナイテッド航空が購入を発表したコンコルド以来の超音速機、その開発企業にJALも2017年に出資していますが、これの狙いは?

高速性です。飛行機の強みは高速性。時間価値を上げることを大事にされる方は多くいます。コンコルド以来、超音速機はできていませんがコンコルドは196年代の技術なので、今の技術を持ってすればコンコルドの失敗の原因になった燃料を非常に食うということ、あと騒音などを十分克服できる。

優先的に20機購入できる権利を持っていますが、購入の予定はありますか?

準備をしていきたいと思っている。まだプロトタイプを飛ばす段階なので、量産機のスペックなどを確認して、十分に飛ばせるという確信があれば購入したいと思う。期待はしています。

コロナで一番直撃を受けた業界、アメリカでは航空業界で経営破綻もしましたが、業界の再編や統合についてはどう考えているか?

今起こっていることは各エアライン、借入金が非常に増えたり、政府の支援を頂いたりしている。こういった影響はこれから返済が始まったら、いろんな対応していかなければいけない。ポストコロナにおいて影響が顕在化してくる。その中で業界がどう変わっていくかは注意深く見ていかないといけない。なにより自分たちがしっかり生き残っていかないといけない。いろんな可能性を考えながら、業界全体を見てポストコロナを迎えたい。

受け身よりも、どちらかというと積極的に動く?

大事なことはポストコロナをいかに準備するか。そういったエアラインがポストコロナで生き残ると思う。

コロナ後が大変になってくる?

これからが本当の勝負です。

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