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[WBS][治る最前線]花粉症の最新治療!

ワールドビジネスサテライト(WBS)

シリーズ「治る最前線」。

今回のテーマは花粉症です。

薬やマスクなどで症状を抑えるという方がほとんどだと思いますが、重症の場合は手術も選択肢の一つになります。

最新の治療法を取材しました。

花粉症

花粉症の人にはつらい季節がやって来ました。

ウェザーニュースによると今年の花粉の飛散量は夏の猛暑の影響などで去年のおよそ3倍になるといいます。

くしゃみや鼻をかむ時に気を使うので、人に会うのがつらい。

コンタクトレンズが目がかゆくて入れられない。

花粉の時期は眼鏡で過ごす。

布団を干すと花粉が付いて夜もつらくて眠れない。

花粉症はアレルギー性鼻炎の一種。

アレルギーの原因となる花粉が鼻の粘膜に付くと、花粉を異物と認識する物質と結びつく。

すると抗体ができ、体外に追い出そうという働きが起こります。

それがくしゃみや鼻詰まり、目のかゆみや充血といった症状を引き起こします。

さらに重症化すると結膜炎やアトピー性皮膚炎など、ほかのアレルギー疾患も引き起こすこともあるといいます。

国内のおよそ3,600万人が花粉症に悩まされています。

東京慈恵会医科大学耳鼻咽喉科の鴻信義教授は、

花粉症は長引くので症状に慣れてしまう。

どれだけ生活が障害されているかに気が向かなくなる。

治療のモチベーションが起きず病院に行かない。

放置して良くなることのない病気。

多くの人を苦しめる花粉症。

その治療の最前線を追いました。

東京慈恵会医科大学附属病院

[blogcard url="https://www.hosp.jikei.ac.jp/"]

重症な花粉症患者に対する新たな治療が登場しています。

恵守浩昭さん(57歳)、慢性的なダニなどのアレルギーに加え、毎年春になると花粉症の症状が加わり、生活にも支障をきたすほどだといいます。

眠れないため、うとうとして苦しくて起きる。

パニックになることが何度かあった。

春になるのが怖い。

この日、医師から病状の説明を受けました。

鼻甲介というでっぱりがある。

ここと真ん中の骨の厚さが相まって、空気の通っているところがすごく少ない。

これは恵守さんの鼻の検査画像。

鼻の中の粘膜が炎症を起こして腫れています。

正常な人に比べて空気の通り道が狭くなっているのが分かります。

そこで恵守さんは最新の手術を受けることにしました。

つらい症状を手術で改善

お願いします。

手術は全身麻酔で行われます。

まず鼻に内視鏡を入れ、粘膜の状態を確かめます。

これがアレルギー性鼻炎でぶよぶよになった粘膜。

鼻の中の粘膜が炎症を起こして空気の通り道を塞いでしまっています。これが鼻詰まりの原因です。

医師が準備したのは最新の電動カッター。

直径4ミリ、先端についた刃先が回転する仕組みです。

この器具を使って鼻詰まりの原因を取り除きます。

治療はカッターの先端を炎症を起こして腫れた粘膜の中に差し込み、内側から溜まった分泌液などを吸い取って取り除いていきます。

こうして空気の通り道を作るという治療法です。

これまではメスで粘膜を大きく切る必要がありましたが、この器具を使うことで傷口が小さく、より安全に治療できるといいます。

これでだいぶ空間が広がった。

空気の通り道が確保されました。

これで鼻詰まりが改善するといいます。

次にくしゃみや鼻水の症状を改善する治療を行います。

鼻の奥には後鼻神経というくしゃみや鼻水などを司る神経が通っています。

花粉症の人は正常な人に比べこの神経が過敏に反応してしまいます。

そこで神経を切断することでくしゃみや鼻水の症状が起こらないようにするのです。

この細いのが神経。

これが神経です。

神経をピンとはじいた。

器具で神経を引っ張って切断していきます。

4Kの内視鏡を使うことで神経が鮮明に見ます。

そのため周りの粘膜を傷付けず安全に治療が行えるのです。

一般的に神経は4本に枝分かれしています。

そのうちの数本だけを切るので副作用はほとんどないといいます。

ありがとうございました。

手術は1時間半で終了しました。

粘膜の腫れた部分がなくなり、空気の通り道ができているのが分かります。

神経を切っているためくしゃみや鼻水の症状も治まるといいます。

治療後は2日ほどの入院が必要となります。

保険が適応され費用は3割負担でおよそ25万円。

手術をすると寝ていても楽になる。

昼間の呼吸が楽になって集中力が戻るのがメリット。

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