大黒天物産株式会社
岡山県倉敷市の大黒天物産株式会社。
本社ビルを訪ねると失礼ですけど痛みも目立っています。正直、あまり儲かっていないような・・・。
何でも儲かっているんですか?
店舗運営部長の大村昌史さん。
ディスカウントスーパーをやっている会社です。
大黒天物産株式会社は「ディオ」や「ラ・ムー」という24時間営業のスーパーを中国、四国地方を中心に111店舗展開しています。
どのくらい連続増収しているのか?
創業以来30期連続の増収です。
「ちなみに増益でいうと?」
増益のほうも30期連続増益になります。
1986年、創業1年目の売り上げは1億円。それが16年目には100億円。27年目には1,000億円を突破。そして30年目となる2016年は1,451億円とロケットに火が点きました。
勢いの理由
どうしてこんなに勢いがあるのですか?
店舗運営部、関西ゾーン担当部長の林義信さんは、
中入っていただいたら分かると思います!
中は本当に普通のスーパーのようですが・・・。
当社が開発したコーヒーが25円。ケースで買われる方も多いです。うどんは15円で!焼きそばも15円で!
さらに、
オリジナル弁当が198円で!中身がハンバーグと目玉焼き、ポテトサラダが入っています。からあげ弁当も198円です。
激安商品はスーパーの外にも、
たこ焼きが100円です。ずーっとこの値段で販売させていただいています。ちょっと中身を、すいませんワンパックいただけますか。
6個入りのたこ焼きが100円で、中には大きなタコが入っています。
こんなに安かったらお客様もついつい買いすぎちゃいますよね。
助かります!ウチは6人家族なので。お肉は1ヶ月分買い占めたり。
激安の理由
そうなると気になるのはその安さのカラクリです。
林義信さん、一体どうなっちゃっているんですか?
1つは商品を絞り込む。大量に買うということでコストを下げる。
激安のヒミツは商品の数をググーッと絞り込むこと。
サッポロ一番ですが塩とみそしか置いてないです。しょうゆは置いてない
「以前、しょうゆは置いてたんですか?」
これをデータに基づいて売れ数が落ちてきたとか問題があるものは差し替えていきます。
売れている日数、在庫日数、値段などさまざまな売上が低いものは思い切って「売らない」!
一方、商品の数を絞り込んだ分、一品あたりの仕入れる量を増やす。すつと大量取引で仕入れ価格を下げてもらえる。
これが大黒天の激安大作戦なんです。
プライベートブランド
さらにスーパーではお馴染みの自社開発の商品。いわゆるプライベートブランド。
実はこれにも大黒天物産ならではの工夫が!
ヨーグルトは、
見ての通りフタが付いていないんですけど。フタが1個5円するんです。その5円分お客様に安く提供できるという仕組み。
5円を削るためフタなしヨーグルトを販売。それで実現できたのが500gで100円を切るという安さ。
はい、フタを取りました!業界で初めてですね!
省ける分は省いちゃうっていうのが大黒天方式。
でもその分、味と値段にはグイグイこだわる。
今回、新商品の試食会議をあるということで、そのこだわりぶりを覗かせていただくことに。
試食には大賀昭司社長自らも参加。耳にボールペン、気合が入っています。なので社員の皆さんは緊張。
この日は新商品の餃子の最終チェック。
どれが自社製か分からない状態で他社の製品と食べ比べ。
このチェックを通れば商品化が決まるそうですが、
「A」が美味しかった人?0人。「B」が美味しかった人?10人。「C」が美味しかった人4人。
「A」はライバル会社の餃子で8個で319円。
「B」もライバル会社の餃子で8個で213円。
「C」が大黒天物産のプライベート商品で餃子で8個で100円。
他社に比べて3分の1以下、半分以下の価格設定。その割には味もそこそこのようですけど、
味はもう少しコクみたいなものを改良すれば。
98円という一番買いやすい価格でやってもらいたい。
餃子8個100円でも味と価格にダメ出しが。でもこの難題をクリアすれば商品化にゴーが出ます。
安さにも味にも厳しいですね。
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