小さな酒造メーカーが始めた酒蔵見学。
そこには生き残りを賭けた戦略がありました。
清龍酒造株式会社
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埼玉県にある清龍酒造。そこに現れた集団、彼らのお目当ては?
今日は酒蔵見学に来た。
めちゃくちゃ楽しみです。
この酒蔵見学、土日の開催ともなると100人以上が集まります。
ウコンを飲んだら準備万端です。
酒蔵見学
まずは貯蔵庫などを見学。中に入るとお酒の香りが微かに漂ってきます。
お楽しみは恒例の試飲です。出来たばかりの新酒を味見していると、
もっとあります。お代わりいいですよ。当工場は酔っ払い製造会社ですからね。
お代わりを勧められます。
しかしこれはまだまだ序の口。
今日一日よろしくお願いします。カンパーイ!
なんと大宴会が始まりました。
参加者の前にはなみなみと注がれた日本酒のグラス。その量は2.5合。
さらに凍らせた日本酒「フローズン日本酒」に日本酒のカクテル、
うまい!これ!
ここで始まったのは旬の魚の解体ショー。この日はタイのお寿司。
お父さんも、
うまいなぁ!
生演奏と大量の酒で会場は大盛り上がりです。
多数の脱落者を出しながらも歌って踊っての大団円に。
参加費は1人3,000円。しかし受付開始から半日で1ヶ月分の予約が埋まる人気振りです。
酒蔵見学の狙い
大盤振る舞いの酒蔵見学を開く狙いは?
清龍酒造の岩崎清社長は、
知名度は全然無い。新しいお客様を1人ずつ捕まえてファンになってもらう。
この酒蔵はスーパーや酒店で売らず直売にこだわっています。知名度が低いのはそのためです。
清龍酒造は1865年創業。幕末から続く老舗の作り酒屋としてやってきました。
しかし、
大手メーカーが関東に販売攻勢をかけてきた。そのままの状態では、うちのような小さな会社は消えてなくなってしまう。
酒造大手が大量生産で販売を伸ばす中、小規模メーカーの清龍酒造は1955年、競争を避けお客様に日本酒を直販することにしました。
同時に酒造メーカーとして当時前例のなかった居酒屋の経営に乗り出しました。居酒屋なら着実な消費が期待できると考えたからです。
すると酒蔵から直送される新鮮な日本酒を流通業者を通さずに安く飲めると人気に。
お客様は、
つまみもおいしい、お酒もうまい。
今では都内に8店舗を展開するまでになりました。
居酒屋のお客様が酒蔵見学に通い、酒蔵見学のお客様が、また居酒屋に来るなど相乗効果が生まれているといいます。
小さな酒造メーカーが開く大サービスの酒蔵見学。ファンを確実に増やしています。