民進党の代表戦について。
前原氏が枝野氏との一騎打ちを制し新しい代表に選出されました。
前原氏はWBSの単独インタビューに応じ、安倍政権が進めるアベノミクスに対抗する経済政策として教育費や年金などの社会保障を厚くし、その財源を国民に広く求める「中福祉・中負担」の社会を実現したいと語りました。
民進党臨時大会
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野党第一党のトップを決める民進党代表選。
前原誠司氏は投票前の決起集会で支援者に何度も頭を下げながら登場しました。
これから最後の演説をさせていただく。よく大事なところでかむ性格なのでかまないように、みなさんの気持ちを一身に訴えさせていただきたい。
午後1時過ぎ、最後の演説が始まりました。
わたしに荒波の先頭に立たせてください。政権交代を実現しようじゃありませんか!
対抗する枝野幸男氏は、
わたしは先頭に立って戦っていきます!わたしにはあなたの力が必要です。どうぞよろしくお願いいたします!
そして国会議員による投票。事前に投票された地方表と合わせた結果、
前原誠司さんが民進党の新しい代表に当選されたことをご報告いたします。
前原氏が170ポイントの大きな差をつけて新代表に選ばれました。
しかし勝利演説では意外な言葉が…。
非常に難しい船出だと強く思った。
実は開票の結果、蓮舫氏が代表に選ばれた際には1票もなかった白票が7票も入りました。
党内の不満が露呈したことは分裂の新たな火種になりかねませんが…
しっかりとこの党を政権交代の高みまで皆さまの力で持っていく。
枝野氏を支援した岡田克也氏は、
残念だが結果が出た以上従うのは当然。一致団結して頑張らなければいけない。
枝野氏を支援した大串博志氏は、
政策の旗をしっかり立てて、みんながまとまる姿を見せていくことが大切。
前原新代表に単独インタビュー/h3>
前原新代表はこれから、どのように民進党を率いて行くのでしょうか?
WBSの単独インタビューに応えました。
「これから反転攻勢に必要なことは?」
どういう具体的な政策を民進党が示すのかがひとつ。もうひとつはバラバラだと思われている、常にもう内紛がお家芸。ここの安定感をどう取り戻すかだと思う。
前原新代表が掲げた具体的な政策は社会福祉制度の充実でした。
再分配政策をより重視する中で、高齢者は基礎年金が下らない仕組みをつくるとか。若い人には結婚や子どもをもちハードルを低くしていく中で、雇用や可処分所得が増える。
再分配重視。つまり国民の将来への不安を取り除くことで、より消費が増え、経済が好転するという考え方です。
いわばアベノミクスの逆アプローチ。トリクルダウンではなくボトムアップというアプローチに変えていく。
アベノミクスが想定しているのは大企業が潤うとそれが中小企業などにも波及し国民全体に恩恵が向かうというトリクルダウン。
一方、前原新代表は国民に直接恩恵を届けることで経済を活性化していくボトムアップ型の政策を重視しています。
しかし、一方で国民への再分配を増やせば負担も増えることになります、
そこで前原新代表が言及したのは国民負担率でした。
国民負担率
国民負担率とは所得に対する消費税などの税や社会保障の負担額の割合です。
日本はまだ国民負担率が低い。われわれは中福祉中負担がいいのではないかと。
日本の国民負担率は約42.5%。フランスやドイツに比べると低いのです。
前原新代表は日本の国民負担率を上げることで財源を生み出す考えです。
仮に50%まで国民負担率を上げた場合、約30兆円、余分に国民からもらうことになる。財政健全化もしなくてはいけない。仮に半々だとしても15兆円の新たな財源が生まれるのでかなりのことができる。
前原新代表が考える国民負担。消費財や住民税など我々はなにで追うことになるのでしょうか?
税を上げるというとイコール、消費税と思うかもしれないが消費税に固定化しているわけではない。あらゆる税の形態を見直していきたい。
10月下旬に衆議院の補欠選挙を控え、年内解散の可能性も囁かれる中、具体的な財源については明言を避けました。
「代表選中も財源論から逃げないとはっきり言っていた。今後、消費税を上げることも必要という思いもあるか?」
2019年10月に2%上がるのは法律で決まっている。その中身を決めることは大事なことではないか。これだけ税が上がれば、これだけ自分たちの受益が増えるという実感。それをどう持ってもらうかが財源論から逃げないということで大事だ。
前原新代表が思い描く経済政策。アベノミクスの対抗策となるのでしょうか?