ビオセボン・ジャポン株式会社
12月9日にオープンを控えたフランス発のスーパーマーケット。その名も「Bio c’ Bon(ビオセボン)」
フランス語で「有機」と「おいしい」という意味です。
店内を見てみると黄色や紫のニンジン、緑色のミカンなどあまり見慣れない農産物も販売しています。
これらは全て有機食品で1,000種類以上あります。
店内の一角には有機野菜を使った軽食を提供していて、その場で食べられるスペースも用意しています。
さらに有機食品ならではの光景も、片渕茜キャスターによると、
春菊が袋に入らず生の状態で販売している。100g当たり148円と量り売りになっています。
量り売りにすることで同じ種類の野菜でも小さいものは安く買えるのです。
ビオセボン・ジャポン株式会社の土谷美津子社長は、
形が全部そろったものだけを買えば価格が高くなってしまう。本来なら売れないものも販売することで買いやすい価格で提供できる。
さらに有機農産物は大きさにばらつきが出やすく、販路の確保が難しいという生産者の悩みも解決しています。
柴海農園
千葉県印西市、8年前に有機農業を始めた柴海農園の柴海祐也さん(30歳)。
有機栽培はリスクが高いので、いろいろな品種をつくることで虫による被害のリスクを下げている。
柴海農園では現在、ほうれん草やスウェーデン原産とされるルタバガなど40種類の野菜が収穫時期を迎えていました。
こうして収穫した野菜のほとんどは一般家庭や都内のレストラン向けに発送していますが、
例えばこれだと600gくらいで、大きくて売れなかったことがあった。
大きさがバラバラだと商品として価値を見出してもらえず、売り物にならなかったのです。
Bio c’ Bon(ビオセボン)
店内をよく見るとイオン銀行のATMが設置されています。
実はビオセボンは運営しているのはイオングループなのです。
イオン株式会社は2週間前にもフランスの冷凍食品専門店を日本に上陸させるなど、いま新業態のスーパーの出店を加速させています。
一体なぜなのか、岡田元也社長を直撃しました。
同じようなスーパーマーケットを出店しても差別化には限界がある。まるきり違うものをやろうとしたときに、タイミング的にちょうどいい。
イオン株式会社
イオン株式会社は主力となる総合スーパー事業が2017年2月期第2四半期で営業損益が183億円の赤字になるなど苦戦しています。
そこで特色のある小型店で新たな客層を取り込もうというのです。
この戦略について専門家の株式会社日本経済新聞社の田中陽編集委員は、
従来店舗で経営努力をするよりも新しいことにトライしたほうが客が来るという判断。特色を出すために今回のような新しい店づくりをすると違う世界観が演出できる。
ただ今回のような新業態の店はどこにでも出店できるものではないといいます。
今回の店の全国展開はありえない。従来のスーパーは不特定多数のお客様という形だったが、今回の場合は明らかに食の意識が高い人、所得のある方をピンポイントで狙うこと。大都市圏、政令指定都市の中でもごく一部の裕福な方々が住むエリアになる。
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