ウクライナでは依然として東部で激しい戦闘が続いています。
しかし、それ以外の地域、首都キーウ近郊や西部地域では徐々に街に人が戻り始め、復旧が始まっています。
ウクライナ戦禍に命がけの復旧!"脱ロシア"電力輸出計画まで
ウクライナの首都キーウ近郊のイルピン。激しい攻撃を受けた3月ごろには街のおよそ3割がロシア軍に占拠されたといいます。
イルピン
クラブチョク副市長

ロシアが再び攻めてきてもキエフにはさらに防衛戦がひかれているから2月のようにはいかない。
だからわれわれは都市の再建を始めなければいけない。
イルピンではおよそ300人の民間人が犠牲となり、建物も半分近くが破壊されました。
しかし、9月には学校や幼稚園を本格的に再開する計画が進むなど生活の再建を始めています。
ウクライナ水道事業のトップは…
ウクライナ
上下水道公社協会
ノビツキ会長

スタッフの安全は非常に重要な問題だった。
水道会社のスタッフは戦闘エリアでインフラの復旧作業を行っていた。
またノビツキ会長は侵攻前からJICA(国際協力機構)が支援するキーウ周辺での下水処理施設の建設計画を進めるため日本の支援に期待を寄せています。
ウクライナ
上下水道公社協会
ノビツキ会長

日本の会社はプロジェクトを請け負い、上下水道の復旧という素晴らしいことをすることになる。
一方、ウクライナは電力の半分以上を原発で賄ってきましたが、ロシア軍に原子力発電所を占拠されるなど電力インフラの危機に陥りました。
しかし…
エネルギー大手 DTEK
ティムチェンコCEO

3月16日に欧州のパートナーと電力網を接続することで合意した。
今回の侵攻を受け、消費電力が大幅に減ったウクライナ。
電力網を使い大量の余剰電力をヨーロッパに輸出する計画が進んでいるのです。
エネルギー大手 DTEK
ティムチェンコCEO

ウクライナにとって電力輸出の拡大は戦略的な開発の一つだ。
ロシアのエネルギーに過度に依存する欧州各国の問題を解決できる。
まずはポーランドやハンガリーなど隣国へ電力輸出を始め、ヨーロッパのロシア依存の減少につなげています。
将来的には最大10ギガワットの電力を輸出し、大きな産業に育てる狙いです。
エネルギー大手 DTEK
ティムチェンコCEO

ウクライナは原子力の分野で非常に経験豊富だ。
それを発展させ小型炉のような新技術を導入したい。
sの技術を持つGE日立がベンダーになる可能性がある。