キウイフルーツについてのニュースです。
国内の一世帯あたりの消費量グラフで見ると生鮮果物は10年間で2割ほど減っています。その一方、キウイの消費量は約8割も伸びています。
国内で流通するキウイの多くはニュージーランドからの輸入品です。
そのキウイ大国から技術支援を受けて国産キウイの普及を目指す新たな動きを取材しました。
ゼスプリインターナショナルジャパン株式会社
[blogcard url="https://www.zespri-jp.com/"]
株式会社三越伊勢丹フードサービス
[blogcard url="http://www.queens.jp/"]
都内の高級スーパー「FOOD&TIME ISETAN」。
その青果売り場で売られていたのが、
こちらが本日から発売になった国産の「サンゴールド」です。
クイーンズ伊勢丹品川店、阿出川昌男さんが紹介した11月15日から店頭に並び始めたニュージーランドのキウイ輸出最大手「ゼスプリインターナショナル」のサンゴールド。
ところが産地は宮崎県です。
国産キウイの味は?
天野博幸記者が試食します。
強い甘みのあとに酸味がきます。
ビタミンや食物繊維が豊富なキウイ。健康志向のお客様の需要が高いといいます。
お客様は、
「果物をいっぱいとりなさい」と医者から言われている。毎日食べている。
国内で流通しているキウイの7割以上が輸入品。その9割以上がニュージーランド産です。
ニュージーランド産が出回るのは4月から12月がメインの時期。
北半球に位置する日本でキウイを栽培することで南半球のニュージーランド産が少ない時期にも販売することができます。
年間を通してお客様に供給できる意味では国産キウイへの期待度は高い。
株式会社マイキウイ
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キウイ人気を受け、いまゼスプリは国内での生産に力を入れ始めているのです。
宮崎県・都農町にあるマイキウイ。ゼスプリと契約しキウイを専門に作っています。
11月15日に店頭に並んだキウイもここで作られました。
立ち上げメンバーの東賢治さんが農園を案内してくれました。
農園の広さは6.4ヘクタール、東京ドーム約1.3個分です。
初めての収穫となる2017年、30トンほどを収穫し、約1,400万円を売り上げました。
持ち主が30以上に分かれていた耕作放棄地などを都農町がひとつにまとめマイキウイに貸し出しています。
人口過疎化が叫ばれる中で、この町もどうなるんだという危機感があった。私たちは私たちでキウイを日本で作りたいというのがマッチした。
さらにキウイの栽培経験者をニュージーランドから呼び寄せました。
従業員の9割が農業未経験ですが本場の指導を受けられるため初心者を積極的に雇用できるといいます。
園地を増やしていって、その中で雇用が生まれたり。私たちにも町の人にもいいことだ。
現在はまだ赤字ですが7~8年後をめどに黒字化したいといいます。
倉庫
マイキウイで収穫されたキウイはゼスプリの商品を管理する倉庫へ。
ゼスプリインターナショナルジャパンの宮部隼さん、
こちらが宮崎県産の「サンゴールド」です。湿度は90%、温度は0度で管理している。
一定の温度で数週間保管。品質検査などを行い店舗へと出荷されます。
ゼスプリが今シーズンに出荷する国産のキウイは1万3,000箱。
今後、産地を増やし将来的には300万~350万の出荷を目指します。
安斉一朗社長
今回の都農町のような平地での大規模栽培は効率がいいため成功すれば儲かる農業にもつながるといいます。
ゼスプリインターナショナルジャパンの安斉一朗社長は、
農園をつくるにあたっては儲かるというのが大前提。平らで広いところ、作業効率が良くて大きく収穫できるところをまずは考えないとだめ。
宮崎に限らず他の土地でもキウイをやっていきたいという人たちや土地を提供したいという人たちが少しずつ今、増えてきている。
こうした受け入れ側のメリットも武器に今後さらなる事業の拡大を狙います。
試算では今の10倍の園地をつくってもまだなかなか需要を満たさないくらい。まず国内の需要を満たす、このあとはニュージーランドの品種を日本で生産して、メイド・イン・ジャパンのゼスプリを他の国々に輸出していきたい。