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[WBS] シネコンがテーマパーク化!?進化する「体感型」映画館!

ワールドビジネスサテライト(WBS)

最近、映画館で映画を見ましたか?

最近は映画の配信サービスもあり、自宅で映画を見る環境が整ってきています。

そうすると映画館はどうなっているかというと複合型の映画館、いわゆるシネコンが登場したことによって増加傾向にあります。

新しい競争を生き残るためシネコン各社がいま力を入れているのが映画を見るだけでない、「体感型」の劇場です。

進化する映画館の今を取材しました。

ユナイテッド・シネマ株式会社

[blogcard url="http://www.unitedcinemas.jp/index.html"]

東京・お台場のアクアシティお台場に2017年に新たなシネコンがオープンしました。

仕掛けたのはシネコン大手の「UNITED CINEMAS(ユナイテッド・シネマ)」。

特に力を入れているのが体感型の劇場です。

座席が動くアトラクション型の劇場「4DX」では水しぶきや風、さらに匂いまで感じることができ、臨場感を味わうことができます。

体感型の劇場はいま若者を中心に人気が高まっています。

「スター・ウォーズ」の4D映画を見た。普通の方も見たが、4Dの方が良かった。

そして、このシネコンにもうひとつ目玉として導入されたのが…

ユナイテッド・シネマ 、アクアシティお台場の大塚達徳支配人は、

左右の壁面にも映像が映る270度のスクリーン。

スクリーンX

韓国で開発された三方向に映像が映し出される「スクリーンX」という劇場です。

ここで2月から上映を始めたのが人気アーティストのライブ映画「BIGBANG MADE ScreenX」。

正面に映るアーティストの横には大勢の観客の姿が…

3画面ならではの迫力を生かし、劇場内でペンライトを振ったりできる参加型の上映会を設けたところ通常の映画とは異なる客層が増えたといいます。

来場者は20~40代の男性に偏っているところがあるが、上映中のライブ映画には女性が多く来場している。

プレミアム・ダイニング・シネマ

映像だけにとどまらない体感型施設も。

ユナイテッド・シネマが福岡市内で始めた「プレミアム・ダイニング・シネマ」。

日本で唯一、本格的な食事ができる劇場です。

チケット代に1,000円、又は2,000円を追加し料金分の食事ができるシステムで、今アメリカを中心に広がりを見せているといいます。

ロイヤルホストを運営するロイヤルと共同開発した料理は劇場の裏にある厨房で作られます。

そして料理が運ばれるのは映画の上映中です。

食事がしやすいように通常の劇場よりも照明はやや明るめとなっています。

レストラン感覚でも利用してもらう狙いです。

食事が美味しい。

映画が終わって昼食をしたりするが、ここでコンパクトに食べて同じ金額で一緒にできる。

ユナイテッド・シネマではこうした体感型の映画館に力を入れることで新たな客層の獲得を目指すといいます。

渡辺章仁社長は、

エンターテイメントコンプレックスというコンセプトで映画館作りをしている。映画を鑑賞するだけでなく体感型・参加型にし、多種多様なニーズに反応していくことが大事。

VRCC(VR Cinematic Consortium)

さらに日本の技術で新たな映画館の形を生み出そうとする動きもあります。

集まっていたのは映画大手の「東映」、ソニーから独立したパソコンメーカー「VAIO」、そして映像製作会社の「クラフター」。

この3社でVR(バーチャルリアリティー)を使用した新しい映画の開発をいているといいます。

東映の村松秀信取締役、

トラブルにどう対応するかが大変。

VAIOの岩井剛さん、

初めて触る人は予想がつかない行動をとる。

一体、どんな映画なのか?

公開を前に特别に春日夏子記者が体験させてもらうと…

スクリーンに平面の映像が流れる中、観客は装着したヘッドマウントディスプレイでそのVR映像が見られるようになっていて、好きな方向を向くことで違う景色が見られます。

今回は正面から見た映像しか見せられませんが、実際には360度、好きな景色が見られるようになっています。

クラフターのクリエイティブディレクター、吉田彰一社長は、

VRは音が足りなかった。没入感は高いが、音が負けている。劇場であれば音も映像に負けない。映画の中に入っていく時代になる。

株式会社クラフタースタジオ

[blogcard url="https://www.craftar.studio/"]

VR映画館のデビュー作となるアニメーションを手掛けるクラフター。

その制作現場には日本のアニメならではのこだわりが…

若手の監督が手掛けるこの作品に使われるのが「スマートCG」という技術。

これまでの3Dは立体に起こす作業だったが、スマートCGは立体を擬似的に手書きのように見せる。

日本の手描きアニメの特徴を残すため3Dで立体的に作ったキャラクターをあえて平面的な風合いに仕上げるという技法です。

キャラクターや風景は特殊効果などを付けた後、VRの世界へ各パーツを落とし込んでいくことで映画の舞台が完成します。

VRディレクターの川島英憲さんは、

VRは自由に周りを見渡せるのが最大の売り。どこを見てもアニメの世界を感じてもらえるよう作り込んでいる。

2018年春にも試験的な運営を目指すというVR映画館。

VRと映画館の融合はさらなる体感型映画の加速につながりそうです。

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