新たな働き方について考えるシリーズ企画「働き方スイッチ」。
第1回の今回は男性の育休取得です。
小泉進次郎環境大臣が2週間程度の育休を取ることで話題になりましたが、男性の取得率はおよそ6%とまだまだ低く小泉大臣の育休は別世界と考えている人が多いのが現実です。
そうした中、すでに取得率が9割近いという企業を取材しました。
育休
男性の育休について街の人に聞いてみました。
男性が積極的に育児に参加できることは大切。
「旦那さんは?」
忙しくて育休は取れない環境。
1日だけ育休を取りました。
夫の手があった方が子どもをもう1人欲しいと思える。
でもなかなか厳しい。今の状況だと。
ただ現在の取得率は6.16%。ほとんどの人が取得していません。
宇津木信也さん
こうした中、1ヶ月の育休を取得したという男性をお宅を訪ねました。
宇津木信也さん。
次女が生まれるのを機に去年10月から1ヶ月育休を取得しました。
次女の育休だったが長女の送り迎えとか日々妻がやってくれる家事も手伝った。
身に染みて妻の大変さが分かった。
長女が以前よりパパが好きと言ってくれる頻度が増えた。
よえいパパっ子になったのが嬉しい変化かなと思う。
「旦那さんが育休を取ってどうだったか?」
妻の惠さんは、
育休があったから家事や育児を夫が頑張ろうという気持ちも芽生えたみたい。
いろいろ家事や育児をやるようになったことが大きい。
住友生命保険相互会社
[blogcard url="http://www.sumitomolife.co.jp/"]
宇津木さんが働く会社、住友生命ではおよそ10年前から男性の育休取得を推進。88%の男性が育休を取得するまでになっています。
しかし、その道のりは簡単なものではなかったといいます。
住友生命人事室ダイバーシティ推進担当、有田麻美さん、
ただでさえ休みが取りづらい中で「ちょっと難しい」という話も結構あった。
そこで人事部が打った手がこちら。
該当する社員や上司への育休催促メールです。
しかし、
当初はほとんどの所属長が「そんな雰囲気はない」と進まなかった。
さらに人事部が行ったのが電話攻勢。
育休スケジュール組んでいますか?
有給とかほかの休暇も取らせないといけない。育休と有給どっちが優先か!?
育休を優先してください。育休はどの休暇より重要。
一方、管理職は…
住友生命の国際業務室長、
10年前は今よりかなり保守的。会社を休むまで踏み込むのは難しかった。
当初は休んだ部下の仕事を誰に負担させればいいか悩んだそうですが、
実際に動き出してみると業務の棚卸しにつながると気づいた。
不要な業務はやらなくてもいいとの判断も生まれてくる。
業務効率化の面で非常に効果があった。
1ヶ月の育休を取った宇津木さん。
仕事への影響は無かったのでしょうか?
もともと自分の業務をこの時期にこれをやらなければいけないとまとめていた。
半年かけて二人三脚で引き継ぎながら育休取得を進めた。
宇津木さんの同僚は、
所属のメンバーみんなで業務のバランスを見ながら割り振った。
1人1人がすごく大変だった感触はない。
住友生命は今年度、男性の育休取得率100%を達成する見込みです。
しかし課題もあるといいます。
本社は結構長く育休を取得する人がいるが営業の現場は1週間取る方が珍しい。それをいかに変えられるか。