こちらをご覧ください。
これは銀行の窓口などで販売している外貨建て保険に関する苦情の件数です。
一番左側が2012年度ですが、このときは597件でした。
それから5年の間で2017年度は1,888件、およそ3倍に増加しています。
外貨建て保険を巡るトラブル、一体何が原因なのでしょうか?
一般社団法人生命保険協会
[blogcard url="https://www.seiho.or.jp/"]
生命保険協会が会見中にある動画を公開しました。
戦隊モノを連想させるこちらの映像。
協会が保険商品への正しい理解を求めて制作した動画です。
外貨建て保険の場合だと払い込んだお金が増えることもあれば減ることもある。
外貨建て保険
保険業界の目下の課題がこの外貨建て保険。
ドルなどで資産運用するため一般的に円に比べて高い利回りが期待できます。
超低金利が続く日本。
生保業界では外貨建て保険商品の取り扱い件数が5年間でおよそ5倍に増加しています。
独立行政法人国民生活センター
[blogcard url="http://www.kokusen.go.jp/"]
しかし、それに伴いトラブルも多発。
国民生活センターには銀行窓口での保険販売に対する苦情が多く寄せられています。
国民生活センターの相談情報部、稲垣利彦主査は、
元本保証かと聞いたら銀行員は「はい」と言ったが、為替相場が変動して損が出ている。
50代の女性は、
外貨建ての生命保険を契約したが説明と違う部分がありクーリングオフしたい。
相談が増加している背景には契約者が内容を正確に理解できていない現状があります。
例えば契約者が保険会社に100万円の保険料を支払った場合、為替が1ドル100円だとすると保険会社は1万ドルを元手に運用します。
利回り5%だとすると1年後には1万500ドルとなる計算です。
しかし、もし保険金を受け取る際に円高ドル安の1ドル80円の場合、84万円となります。
支払った保険料100万円を大きく下回ることになり為替リスクを伴っているのです。
さらに実際はドルから円に戻す際に為替手数料が発生するほか、満期を前に解約した場合、元本割れする可能性があるなど複雑な商品設計になっています。
苦情が増加していることを受け金融庁は去年11月、生命保険41社を緊急招集。
配られた内部資料を見ると…
利率の表記が顧客にとって分かりづらくなっていることを問題視していることが分かります。
生保協会は各社に今後商品を説明する設計書へ実質の利回りを表示するほか、商品の内容をわかりやすく説明する補助資料を作成するよう求めました。
「企業にとって売ることが優先されたのでは?」
生命保険協会の稲垣精二会長は、
作り手としての事情があったと思う。
実質利回りの方が他の投資商品との比較可能性がある。
しっかり対応していきたい。
保険に加入する際、どのように気をつければいいのでしょうか?
ファイナンシャルプランナーの岩城みずほさんは、
ハイリスクだと理解できない商品は買わない方がいい。