経済の体温計ともいわれる物価ですが、新型コロナの影響がここにも出ています。
4月23日に発表されました2020年度の消費者物価指数では前の年に比べて0.4%のマイナスとなりました。
マイナスとなったのは2016年以来、4年ぶりのことです。
売れているのは例えば330円のスプーンなど手頃な値段の商品ですが、その一方で高級絵画に人気が集まり3,000万円の値が付くなど消費の二極化が鮮明になっています。
SBIアートオークション株式会社
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4月23日、東京・渋谷区で開催されたのは…
こちらが美術品のオークション会場ですが、今まさにオークションが行われています。開始から30分、だんだんと会場の熱が上がってきました。
絵画や版画などおよそ250の作品が出品されたオークション。
38万円からスタートした大谷工作所「ぞう」は…
73万円、75万円、77万円。
300万円で落札です。
高額な美術品が次々と落札されていきます。
3年前は360万円の値がついた草間彌生さんの作品「かぼちゃ(上海南瓜)」は2倍近い落札価格に。
ほかにも富士山をモチーフにした作品はなんと3,000万円の価格が。
3ヶ月に1回ほどのペースで開かれるこちらのオークション。登録制でこの1年で新たに2,300人ほどが登録しました。
なかでも20代から40代の若い世代が増えています。
よく海外旅行に行っていたが、それが行けなくなって美術作品の購入に資金を回すことができている。
資産価値の観点で興味・関心が強い。投資先の一つとして考えたい。
100万円以内で1点買ってみたい。
現在の株高などもアート市場にお金が流れている要因だといいます。
「アート市場の今後どうなるか?」
SBIアートオークションの加賀美令さん、
作品を最初に販売するギャラリーでは人気作家の作品は即完売で売り切れて買えない人も多いと聞いてる。
まだこの熱気は続くと思う。
高額商品が売れているという中でこんな人も…
去年7月に自宅のマンションをリフォームした町田美帆さんです。
その室内を撮った映像を見せてくれました。
リビングダイニングはキッチンとつなげて全部で23畳ほどある。
高級感漂うアイランドキッチン。そしてシックにまとめられた室内はまるでモデルルームのようです。
リフォームで町田さんがこだわったのは収納です。
黒い扉の中には家電がしまってある。
生活感を出したくないので。
3人家族で小学生の子どもがいる町田さん、この部屋で本当に生活をしているのでしょうか。
扉を開けるとご覧の通り食品がたくさん詰まっていました。
コロナ禍で家で過ごす時間が多くなったので居心地の良い空間づくりを希望した。
生活感が出ないホテルライクな部屋を心掛けた。
住友不動産によると天然石のシステムキッチンやサウナ付きの浴室などを選ぶお客様も多くリフォームの平均予算は900万円、コロナ前と比べて1割以上アップしているといいます。
住友不動産の新築そっくりさん事業本部、宇佐美理さん、
今後もコロナ禍が続くと予想するので在宅時間をより快適に過ごしたいというお客様にニーズに合わせて、より高級グレードのリフォームのニーズが一層増えると予想している。
高額商品が売れる一方で低価格商品も人気。消費はいま二極化が鮮明になっています。
好調なのが100円ショップです。
100円ショップ大手5社を中心とした昨年度の売り上げは19年度の8,722億円を超え過去最高となる見通しです。
新型コロナの影響で「おうち時間」が増え、特にキッチンやインテリア用品の需要が伸びました。
その100円ショップの最大手の大創産業が新たな水タイルの店舗を先月、渋谷にオープンしました。
平日にもかかわらずご覧の人出。買い物客は商品を次々カゴへ。
お目当ては…
スプーンですね。
このモデルのスプーンがこの値段で買えるんだと思って。
本当だったらもっと買いたい。
ベランダ用の履物。
あとは食器ですね。
落ち着いた色の食器のサイズがそろっているので買って帰ろうかなと。
飛ぶように商品が売れていく理由は統一感のあるデザインと手頃な価格です。
およそ1,300点ある商品の価格は全体の7割が330円だといいます。
一番の売れ筋は…
大創産業の岩橋里恵さん、
こちらが看板商品。
和食でも洋食でも合うような色になっています。
裏面が平らで重ねたときに安定感があり、収納しやすいという機能性も備えています。
値段は大きさによって違いますが、110円から550円。
そのほか、吸収性に優れたオーガニックコットンタオルも330円からと低価格となっています。
商品の魅力と求めやすい価格の両得のところの面。
コロナ禍で「おうち時間」を快適にといった部分もあると思う。