
「ふちこの突撃マーケット」です。今回のテーマは「デジタル通貨『ルーラコイン』観光再生のきっかけになるのか?」です。今年もコロナ禍で迎える夏休みとなりましたが行動が制限されないのは3年ぶりで旅行大手のJTBが発表した今年の旅行動向によると夏休みの旅行者の数は7,050万人の見通しで、このうち国内旅行が7,000万人です。コロナ前の2019年の水準をほぼ回復する見通しとなっています。
| 2022年 推計値 | 2019年 実績推計 | |
|---|---|---|
| 夏休み期間 総旅行人数(延べ) | 7,050万人 | 7,534万人 |
| 国内旅行 | 7,000万人 | 7,240万人 |
| 海外旅行 | 50万人 | 294万人 |
こうした中で観光産業をさらに成長させようとある試みに期待が広がっています。それは観光に特化したデジタル通貨です。すでに取り入れた自治体を取材しました。
デジタル通貨「ルーラコイン」!観光再生のきっかけに?
静岡県の下田市にやって来ました。地酒や地場産品の店「豆州庵」に入ってみると数多くの地酒がそろっています。お土産を買う時に店頭に置いてあったのはQRコードです。普通のキャッシュレス決済サービスかと思いきや…

♪ル~ラ~
こちらはルーラコインです。日本で初めて観光に特化した地域デジタル通貨です。全国の温泉地や観光地で使える電子通貨で旅のコインとも言われています。
クレジットカードなどから簡単にチャージが可能です。そして最大の特徴がチャージした金額に応じて10~20%のプレミアムポイントが付いてきます。
実はこの店ではルーラコインでしか買えない商品というのも置いてあります。温泉地の魅力を発信するキャラクター「温泉娘」の限定グッズです。グッズの販売によって新たな客層を開拓することができました。さらに…
豆州庵
山梨ゆかりさん

今までお酒を見る機会がなかったお客様が日本酒や焼酎、リキュールなどを買い求めている。
このルーラコインの導入が売り上げアップにつながっているだけではなく買い物客との関係が深まったといいます。
豆州庵
山梨ゆかりさん

ルーラの声を一緒にお客様と楽しめることがあるので導入してよかった。
ルーラコインの効果はホテル伊豆急にも。伊豆最大級という露天風呂が楽しめるこちらのホテル、今年に入ってルーラコインの関連イベントを開催しました。宿泊料金や飲み物代、売店での買い物など全てルーラコインで支払うことができるんです。
ホテル伊豆急
土屋剛志さん

イベントの時に約200人が来場し、ほとんどルーラコインを使って購入してくれた。
これから盛り上がってくると考えている。
このルーラコイン、消費された1%がその観光地に寄付されるというのが1つの特徴です。使った金額の一部が確実に現地に還元されるワケです。観光地支援にもつながります。
地域活性化を後押ししているこのルーラコインの誕生には開発者の熱い思いが込められていました。その生みの親に聞きました。
片渕茜キャスター
ルーラコイン事業を始めたきっかけは?

ルーラ 代表取締役
橋本竜さん

自分が福島県出身で東日本大震災の時にフランスにいた。
フランスのテレビを通して地元の惨状を知り緊急帰国した。
福島や東北のために力になれることはないか、そこで「決済」に注目。
電子決済によって観光地にお金が落ちて活性化するといいなと思ったのがきっかけ。
現在、全国で15エリア、100』店舗以上でこのルーラコインが使えます。プレミアムポイント分の費用を負担するのは運営側のルーラーや自治体です。観光促進の効果が期待される中、年内に50エリア、1,000店舗に拡大したい考えです。
その他、6月には日本初のローカルNFT(非代替性トークン)「ルーラNFT」が誕生しました。このNFTというのはブロックチェーンの技術を使ってできたデジタルトークンです。ルーラNFTは観光やエンタメに特化しています。
ルーラ 代表取締役
橋本竜さん

まだ実験的に6種類しか販売していないが日本全国で何百種類、何千種類まで増やしていこうと思う。
今後はいろいろな観光資源をNFT化して交換したり集めたりできるプラットフォームを目指している。
片渕茜キャスター
交換できる2次流通も考えている?

ルーラ 代表取締役
橋本竜さん

ユーザー同士が売買できる2次流通プラットフォームを自社で開発。
カードの売り上げの一部は観光地に落ちていくので間接的に観光地支援ができるようになる。新しいビジネスモデルになればよいのでは。
最先端のデジタル技術で新しい事業の開発の乗り出したルーラ。ただいくつかの課題もあります。
ルーラ 代表取締役
橋本竜さん

デジタル通貨に関してはその地域しか使えないためプラットフォームを含めて乱立しているような状態。
NFTに関してはブロックチェーンや暗号資産につながっているため、投機、ギャンブルみたいなネガティブなイメージが先行しそう。
もっと啓もうしていく必要があると感じた。
今後について橋本さんは次のように話してくれました。
ルーラ 代表取締役
橋本竜さん

将来的にほかのデジタル通貨と連携していこうと思っている。
ブロックチェーンをつないで他のエリアも巻き込みながら一つの大きい経済圏をつくっていきたい。