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[WBS] 楽天vs出店者!送料無料で大幅値上げも!?

2020年1月22日

ワールドビジネスサテライト(WBS)

国内最大級の通販サイト「楽天市場」の出店者の団体が1月22日、サイトの運営者である楽天に対し反旗を翻しました。

3月から3,980円以上を購入した利用者への送料を一律無料にするとした楽天の方針の撤回を求め、公正取引委員会に直訴したのです。

一体何が起きているのでしょうか?

楽天株式会社

[blogcard url="https://www.rakuten.co.jp/"]

1月22日、公正取引委員会にやって来た楽天市場の出店者たち。

楽天ユニオンの勝又勇輝代表、

楽天が1円も負担しないで共通の無料ラインを設けるのは通販の出店者として納得できない。

彼らが反発しているのは…

2019年8月、楽天の三木谷浩史会長兼社長、

共通の送料無料3,980円を導入する。

楽天が3月から始めようとしている購入額3,980円以上で一律送料無料の方針です。

楽天ユニオンは出店者に送料分の負担を強いる決定を楽天側が一方的に決めたのは特権的地位の濫用で、独占禁止法の違反だと訴えたのです。

一律送料無料。

消費者にとっては一見大きなメリットになりそうですが、実は大幅値上げの可能性も潜んでいるといいます。

有限会社丸久金物

[blogcard url="https://www.rakuten.ne.jp/gold/maru9/"]

福岡市、楽天市場に出店している丸久金物を訪ねました。

丸久の尾下英孝代表、

大工が使うのこぎり。

畑作業する人のスコップ。

建築のプロが使う工具から家庭菜園の道具までズラリ、幅広い品揃えが売りです。

楽天市場での売れ筋の1つがヘルメット。

こちらの価格はおよそ4,200円です。

そのため3月からは一律で送料無料の対象となります。

しかし店側が送料を負担することはできないといいます。

送料無料は到底無理です。赤字になる。

送料分を上乗せしてお客様に提供する形になる。

現在、この店では送料を地域ごとに設定しています。

しかし送料が無料になった場合、赤字の出ないよう遠い地域の送料を商品価格に上乗せする必要があります。

そのためヘルメットの価格は4,200円からおよそ6,000円に。

多くの地域のお客様にとっては値上げになってしまうのです。

「利益率を下げる選択もあるが?」

今でも数%の利益率。送料負担になると計り知れない。

赤字に転落する。

楽天市場が商品を発送するわけでもないのに当店が配送会社と交渉した金額に対し、その切り口でくるのは到底受け入れ難い。

楽天ユニオン

[blogcard url="https://rakuten-union.com/"]

楽天が今回の方針を導入する決め手となったのは送料の分かりにくさだといいます。

店舗によって送料がバラバラ。楽天市場というサービスの弱点。

実際にサイトを見てみると…

高島嘉成記者、

楽天市場のサイトを見てみると送料が880円、700円、そして770円とバラバラです。

例えばこのお店は購入金額が5,500円以上だと送料が無料になるということです。

商品の半分以上を自ら販売しているアマゾンなどと違い、およそ5万店の出店者からなる楽天市場は送料の設定が各店舗に委ねられているため仕組みがより分かりにくくなっているのです。

楽天ユニオンの勝又代表はこの違いを埋めるため負担を一方的に店舗に押し付けているといいます。

楽天は一方的に全店舗に3,980円以上で送料無料と通達。

楽天だけが利益をとれる仕組みになっている。

楽天だけがハッピーになってユーザーと店舗が悲しんでいる。

公正取引委員会

[blogcard url="https://www.jftc.go.jp/"]

対立が深まる中、公正取引委員会は1月22日の会見で…

公正取引委員会の菅久修一事務総長、

例えばオンラインモール運営業者が出店者に対して優越をしていて、その場合に不当に不利益を与えるようなやり方で取引条件を変更する場合、独占禁止法上は優越的地位の乱用に当たる可能性がある。

必要な調査はする。

番組は楽天側に対し独占禁止法違反について訪ねましたが、

法令遵守に努めています。

今後も店舗様と真摯に対話を重ね、ご理解いただけるように努めてまいります。

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