地域の奮闘する企業を取り上げる「輝く!ニッポンのキラ星」。
今回は栃木県宇都宮市からです。飲食業界では人手不足が大きな課題となっていますが、その問題を解決する独自の技術で世界から注目を集める企業を取材しました。

株式会社エフラボ
[blogcard url="https://f-labo.jp/"]
東京都内にある和菓子店「竹隆庵 岡埜」。60年以上、地元に親しまれてきました。

中でも人気なのが大福。もち米とうるち米を混ぜた独特の触感が特徴です。

竹隆庵 岡埜のキム・ジェヒョンさん、
昔は全部一つ一つ手作りで作っていた。

多めの注文が入ると手作りでは限界。購入するしかなかった。

そこで導入されたのがこの自動包あん機。

材料を入れるとあんが餅に包み込まれ、自動で出てきます。
1時間で実に1,000個以上生産。熟練の職人のおよそ6倍のスピードです。

手作りと大体一緒くらいの絶妙な米のつぶつぶ食感も再現できる。

軟らかいあんこやクリームなど液状に近いものでも包んでくれる。

手作業では無理。

土産で人気の薄皮まんじゅうやコンビニで売られている中華まんまでこの機械1台で何でも包めてしまうのです。


包あん機の国内シェアは9割を誇ります。

機械を製造しているのはレオン自動機です。

栃木県の県庁所在地、宇都宮市。

餃子で知られるこの地に何でも包む機械を製造する企業がありました。

1963年に創業したレオン自動機。従業員744人、売上高は222億円に上ります。


食品を製造する機械のパイオニアとしてまんじゅうやクロワッサンの自動成形機を世界で初めて開発。


126の国と地域に輸出され、ロシアのピロシキといった世界の民族食まで作っています。

レオン自動機の小林幹央社長、
常に新しいものを開発していく社是。

用途拡大研究の中で生まれたレシピが約1万種類。

企業の依頼に応えようと研究を重ねるうちに包み込める食品のレシピが増えてきました。
液体の練乳をチョコレートから漏らさずに包めるかなど自ら新たなレシピも開発しています。

こうした中でレオン側から新製品を提案するように。ファミリーレストラン、ガストの人気商品「チーズINハンバーグ」も共同開発しました。

去年、ニッチな分野でも世界に類を見ないグローバルニッチトップ企業として選ばれています。

創業者の林虎彦さんは元々和菓子職人。

手であんこを生地で包む作業は大変。

自動であんこを包む装置ができないかと研究に没頭した。

朝から晩まで続く重労働を改善しようと機械化に挑戦。

10年以上をかけ生まれたのが自動でまんじゅうを包む包あん機でした。

包みながら丸めていくノウハウは業界に大きな衝撃を与えました。
そして包あん機の改良型として開発されたのがクッキーやハンバーグなどが製造できる機械でした。

現在は21代目。レシピだけでなく、機械の能力も向上させています。
素材の良さでおいしいものを作ることに我々の機械の価値がある。

世界の食文化に貢献、食で豊かになると信じている。
