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[WBS]農業の人手不足を解決!?本業続けながら農ケーション[Qtas Japan合同会社]

2021年6月29日

ワールドビジネスサテライト(WBS)

積極的に人材を採用している業種もあれば、採用したくてもできない業種もあります。

そのひとつが農業です。年々深刻化する農業の人手不足ですが、コロナ禍で実は意外な働き手が登場しています。

Qtas Japan合同会社

[blogcard url="https://www.q-tas.com/"]

長野県須坂市。

こちらのビニールハウスでこの時期、ある作業が忙しく行われています。

岡木農園の岡木宏之さん、

ブドウの粒を間引いてきれいに見えるブドウの形にする作業。

摘粒という作業でブドウの房の形を一房づつ手作業で整えていきます。

この作業をやらないと商品として成り立たない。一番重要な作業。機械ではできない。

この作業をしている戸塚淳子さん、これまで農業の経験は全くありませんでした。

農作業を丁寧に教えてくれるので、経験したことがなくてもすいすいできる。

普段は都内のIT企業でホームページやアプリのデザインを手掛けています。ここではキーボードに代えて剪定ばさみでブドウの房をデザインしています。

この時期は時間との勝負。

短時間でも1人でも多くの人が手伝ってくれるのはありがたい。

戸塚さん、作業を手伝うのは午前7時から8時まで、わずか1時間。その後は宿泊している旅館「古城荘」で午前9時からリモートでミーティング。

午後6時まで本業に勤しみます。

戸塚さんは今回、実証実験として1週間、リゾート地などで過ごしながらテレワークを仕事をするワーケーションならぬ、農作業をしながら仕事をする「農ケーション」を体験しているのです。

早朝に農家の手伝いをしてから9時から本業が始業。

朝、体を動かすことで頭もスッキリして本業に臨めるのでプラスに働いている。

今回、農ケーションを計画した農業関連のイベントなどを企画するキュータスジャパンの高橋明久さん。農ケーションは金額的な負担は少ないといいます。

リモートワークでコワーキングスペースを借りても1日2,000円ぐらいする。

その感覚で1日2,000円ぐらい自分が負担すれば、農作業をサポートすれば、温泉にも入れて都会では得られない自然に囲まれて生活できる体験ができる。そのぐらいをまずは目指していく。

農家が働き手を確保する工夫はほかにも。

愛知県田原市。

花の栽培が盛んで花きの産出額は全国1位です。

電照菊を育てるこの農家、この日やってきたのは普段は自転車店で働く白谷颯野さん。

慣れた手付きで作業を進めていきますが実は…

この作業は初めてです。

未経験でもすんなり作業に入れた秘密は…

白谷さんが働き先の農家を探すのに使ったこのアプリ。

どんな作業をするか、実際にやっていて分かりやすい。

動画で実際の作業を予習することができるのです。その名も「農How」。

アプリではチンゲンサイの収穫や梨の袋掛けなど様々な仕事を募集しています。

平造園芸の鈴木平造社長、

これが給料です。花も選んでください。

この日は時給930円で3時間、自慢の電照菊のおまけ付きです。

時期によって忙しさが変わる農家にとってもメリットがあるといいます。

農業は毎日同じことはしない。

仕事がかぶったときに「誰か来たら仕事ができるのに」というのが多い。

アプリで来てもらえると本当に助かる。

アプリを開発したのは実は自動車部品などを製造する会社の社内ベンチャー。農業とは畑違いですが、開発の理由は…

アグリトリオの石川浩之社長、

農業と関係はないが、製造業で培った動画や静止画のマニュアル化の技術を農業に取り込んで全ての農作業をマニュアル化・見える化した。

農家の経験や感覚を工場でのマニュアルのように徹底して見える化しました。

農家の人は「だいたいでいいよ」と言う。

「だいたい」が「2cm」とマニュアル化。すると作業が進み、素人でも進められる。

漁業や林業、介護のマッチングもトライとしてスタートしている。

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