日本と同じように人手不足が深刻になりつつある中国で、いま注目を集めているのが無人店舗です。
新たなサービスが続々と誕生する中、日本企業も参入しビジネスチャンスを狙っています。
阿里巴巴集団
[blogcard url="https://www.alibaba.com/"]
中国有数の観光地として知られる浙江省杭州市。

街の中心部にあるレストラン「五芳齋スマートレストラン」。

お客様に賑わう店内ですが店員が見当たりません。

代わりに電子レンジのようなものがズラリと…

さらに所々にQRコード。

実はここは無人レストランなんです。
北京支局の五島尚武記者、
メニューを頼むのも全て自分で行います。使うのは携帯電話です。

専用のアプリを立ち上げて店のQRコードにかざしますとお店のメニューが出てきます。

あとは好きなメニューを選ぶだけ。支払いも携帯で済ませるモバイル決済。
現金は使いません。

料理もお客様が自分で取りに行きます。
携帯電話の画面を押すと扉が開いて注文した料理が出てきます。

お客様は、
自分でやると便利だ。注文も料理を取るのも早く出来る。

並ぶ必要もない。昼食後は仕事あるし効率重視。

簡単に食事を済ませたい会社員の人気を呼び売り上げは無人システムの導入前に比べ30%伸びたといいます。

この無人レストランを仕掛けたのは中国のネット販売大手、アリババグループ。
他にもネット大手ならではの工夫が…
口碑(アリババグループ)の鄭震濱さん、
アリババのデータ計算表を使ったおすすめメニューだ。お客様1人1人違う消費の履歴に基づき作られている。

実はお客様によって表示されるメニューが違います。

お客様のこれまでネットで購入した履歴の基づき、その人の好みに合わせたおすすめのメニューが表示されます。
店側は接客の必要がないため人員を半分以下に抑えることができました。

人件費を減らし売上を増やす。新しい小売りの形だ。半年以内にもう6店舗増やす。

無人店舗
レストランだけではありません。2017年12月に大手書店「凡向未来書店」が無人店舗をオープン。

この他、アパレル「蘇寧易購 biu」など様々な業界が無人サービスを採用し市場規模は4年で216兆円まで広がると予測されています。


イオンディライト株式会社
[blogcard url="https://www.aeondelight.co.jp/"]
急成長する無人サービス。
目をつけた日本企業があります。
小売大手、イオングループ傘下の施設管理会社、イオンディライトです。
海外事業を一手に取り仕切る海外事業担当の四方基之さん、
新しいサービスのキャッチアップは日本より中国の方がスピードがある。

その四方さんを中国のベンチャー企業幹部、ディープブルーテクノロジー、王昕磊最高技術責任者が訪ねてきました。

四方さん、王さんの会社と先週、合弁会社を立ち上げ中国である無人サービスを始める計画を立てています。
2人が向かった先にはなにやらコンビニにある冷蔵庫のようなものが並んでいます。

王さんが機械に手をかざすと扉が開きました。

実はこれは王さんの会社が開発した新しい無人コンビニ機「Take Go」です。

一度、機械に手の動脈のパターンを登録すると、あとは手を当てるだけで買い物ができます。

確認して「糖分が高い」と思ったらまた戻せる。

一旦取り出した商品を取り開けることも可能。

扉を閉めると、何も持たずに支払いを済ませることができます。

カギを握るのは人工知能を搭載したAIカメラです。
商品が手で隠れていても一部が見えていれば設置した4台のカメラの目を通して人工知能が正確に認識します。

散歩やジョギングしながらの買い物も、もう携帯は要らない。

人工知能の進化でパンのように1つ1つ形が違うものでも商品として扱えます。

人が運営するコンビニと変わらないバラエティに富んだ品揃えができるようになりました。
四方さん、2018年5月にも中国にあるイオンにこの無人コンビニ機を設置する予定です。
まずは中国で導入し、中国でできたノウハウを日本はもちろん、アジアに展開していきたい。
