わずか1%の人に世界の富の半分が集中する現在。
富裕層がますます豊かになる実態が浮かび上がってきました。
「パナマ文書」に載った各国の首脳
- アルゼンチン大統領
- ジョージア前首相
- アイスランド首相
- イラク元首相
- ヨルダン前首相
- カタール前首相
- カタール前首相
- サウジアラビア国王
- スーダン前大統領
- アラブ首長国連邦大統領
- ウクライナ前首相
- ウクライナ大統領
モサック・フォンセカ(Mossack Fonseca)
今回、過去40年分の内部情報、パナマ文書が流出した法律事務所「モサック・フォンセカ」。
世界中からジャーナリストが殺到しています。
モサック・フォンセカは世界の富裕層の税金対策を手助けしてきました。
タックス・ヘイヴン(租税回避地)
税金が極めて低いパナマや近隣の国や地域、タックス・ヘイヴンに会社を設立し、そこに富裕層の資産を移すことで税金を安く抑えます。
さらに資産の所有者を秘密にして欲しいという要望があれば代理人を立て名義を変更していました。
この40年でタックス・ヘイヴンに設立した会社は約21万社にもなります。
モサック・フォンセカの創設者ラモン・フォンセカ氏は地元のテレビに出演して自分たちのしたことは、あくまで法律に基づいたものだと主張しました。
国家元首であろうが貧しい人であろうがタックス・ヘイヴンに会社をつくる権利があります。我々がつくった会社が悪用されたら残念ですが我々の責任ではありません。
国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)
パナマ文書を調査している国際調査報道ジャーナリスト連合。
世界中から400人の記者が参加し隠れた資産運用の実態を追求しています。
ウィル・フィッツギボン記者は
まだまだ新しい事実を見つけ出しているジャーナリストがいます。今後何ヶ月たってもパナマ文書の記事は出続けるでしょう。
パナマ文書は権力者たちが庶民に隠したい真実を明らかにしたのです。お金や政治力があるからといって、これは許されるべきでしょうか?それが問われなければならないのです。
プーチン大統領
国際調査報道ジャーナリスト連合によって名前を挙げられたロシアのプーチン大統領。
パナマ文書からプーチン大統領に近い人物が次々に浮かび上がってきました。
著名なチェロ奏者セルゲイ・ロールドゥーギン氏。
セルゲイ・ロールドゥーギン氏はパナマも法律事務所を通しバージン諸島に複数のペーパーカンパニーを設立。
2007年、ロシア最大の鉄鋼会社の社長を通じて600万ドル(6億円)の借り入れを行いました。
しかし、求められた返済額は1ドルだけでした。
ほかにも株を購入する契約をした直後に契約を破棄され、違約金という名目で多額のお金を受け取っていたケースもありました。
このような手口でセルゲイ・ロールドゥーギン氏は2,000億円もの資金を運用していたと国際調査報道ジャーナリスト連合は指摘しています。
これに対してプーチン大統領は関わりを全面否定しています。
私はセルゲイ・ロールドゥーギン氏を誇りに思っている。彼は稼いだお金のほとんどを楽器の購入にあてていた。
プーチン大統領の周辺にはほかにも疑惑の人物が浮かび上がっています。
柔道仲間の実業家や古くからの友人の銀行家など、彼らが設立したペーパーカンパニーには国が運営に関わる銀行から多額の資金が流れ込んでいた疑惑が持たれています。
それを友人たちの間で頻繁に移動させ、どのような資金だったのか分からなくしていたと指摘されています。
パナマ文書は政権への不信感を社会に植え付けようとしている。ロシアを内部から揺さぶる試みだ。
国際調査報道ジャーナリスト連合のウィル・フィッツギボン記者は言います。
パナマ文書は権力者たちが庶民に隠したい真実を明らかにしたのです。お金や政治力があるからといって、これは許されるべきでしょうか?それが問われなければならないのです。
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