
パキスタンの洪水被害が史上最悪レベルとなっています。気候変動担当大臣は国土の3分の1が水没したと述べました。最大の輸出品目である繊維製品も大きな被害を受けていて、日本の私たちにも影響が出てきそうです。
パキスタン 国土3分の1水没!主要作物綿花にも甚大な被害
水に浸かってしまった多くの建物。道路は川のようになってしまっています。
雨が止んでも建物が崩れ、さらには泥が家に押し寄せ、片付けに追われる住民の姿が…
6月から続いたモンスーン期の豪雨。その死者数が1,136人に達しました。
被災した人はパキスタンの全人口の15%にあたる3,300万人以上となり、住宅被害は100万軒を超えました。
レーマン気候変動大臣

パキスタンの3分の1は水没した。3,300万人が被災した。
地方はまるで大きな海のようだ。
モンスーンは毎年やってくるがこんな"モンスター"は経験したことない。
レーマン大臣は被害について豪雨だけでなく、温暖化で氷河が溶け出していることも影響していると指摘しました。
またイクバル計画開発大臣は現時点での被害総額は100億ドル以上、日本円でおよそ1兆3,800億円以上と推定。復興に5年かかるという見通しを示しました。
多くの農産物が被害を受けていますが最大の輸出品目である繊維製品の原料、綿花については45%以上が失われたことを明らかにしました。
パキスタン洪水 綿花に大打撃!タオルや衣類 値上がり懸念も
現地で貿易支援に取り組んでいるジェトロの山口和紀さんは…
ジェトロ
パキスタン・カラチ事務所
山口和紀所長

パキスタンの綿花は輸出品も最たるもので、パキスタンの輸出の約6割は綿を使った綿製品。
綿花が被害をうけるのは輸出にも影響してくると思う。
綿花の生産量で世界5位のパキスタン。繊維製品の製造も盛んで綿花で作ったシーツやタオルなどは日本にも輸出されています。
今回の被害は生産基盤も失う深刻なものだといいます。
ジェトロ
パキスタン・カラチ事務所
山口和紀所長

水をかぶった畑を元に戻すのはまた大変な作業になると思う。
生産基盤となる畑が被害を受けてしまう、そういう意味でも非常に深刻。
その影響は世界に広がる可能性があると専門家は分析しています。
日本綿花協会
木下信雄代表理事

玉突き的にパキスタンが自国綿花では足りない。
輸入量を増やし、他国の綿花を輸入するとなると輸入綿花全体の供給がひっ迫してくる。
相場をさらにもう一段押し上げていく材料になりかねない状況だと思う。
新型コロナの影響で綿花の国際価格は上昇、一時は値を下げましたが今は再び上昇傾向にあります。
今回の被害でパキスタンが輸入を増やせば、世界的に綿花の需給がひっ迫し、価格のさらなる上昇につながりかねないのです。
モノの値上げが相次ぐ日本でもタオルや衣類など身近なものの値上げにつながる可能性があります。