セルフメディケーション税制
「セルフメディケーション税制」ってご存知ですか?
これまで医療費は年間10万円を超えなければ控除の対象になりませんでした。2017年1月から1万2,000円以上と大きく変わりました。
年収400万円の家庭が1年間で買う市販薬を集めてみました。これからの季節、辛くなる花粉症の対策に「鼻炎スプレー」を2つ、お父さん向けに「禁煙補助薬」を3つ、そして飲みすぎた時の「胃薬」を3つなど、総額で5万円となります。
1万2,000円以上なので3万8,000円が控除の対象となるため、1万1,400円が減税分となり戻ってくることになります。
ただ、どの薬が対象商品か区別が分かりにくいという側面もあります。
こうした中、悩みを解決するサービスも始まっています。
株式会社スギ薬局
[blogcard url="http://www.sugi-net.jp/"]
相内優香キャスター、
ポスターが貼ってあります。セルフメディケーション税制、一体どんな市販薬が対象になるのでしょうか?
店内にずらりと並ぶ市販薬。風邪薬の棚を見てみると、
ベンザブロック。青と銀、こちらはセルフメディケーション税制の対象になっている。黄色のベンザブロックは対象外。同じシリーズでも対象になっているものと、なっていないものがある。
セルフメディケーション税制の対象となる商品にはロゴマークが付いています。しかし類似商品であっても全てが対象ではありません。
その違いは?
スギ薬局神田東口店の平山雄三店長によると、
こちらは熱をとってくれるイブプロフェンという成分が入っているので控除対象となる。黄色い方はイブプロフェンが入っていないので対象外。
対象となるのは厚生労働省が指定する82の成分を使用している商品です。
対象商品名はホームページ上で公開されていますが、約1,500品目にものぼるため確認をするにも一苦労です。
そこでこちらの薬局ではレシートに印をつけたり、チラシを配るなどして制度の周知を図っていました。
医療費の高騰はずっと言われている。スギ薬局としてはセルフメディケーションを何年も前から進めてきているのでお客様にしっかりと訴求して広めていきたい。
市販薬を使用する人が増えることで年々膨らみ続ける医療費の削減効果も期待される今回の制度ですが、一方ではこんな声も、
買おうと思わない。確定申告がめんどくさい。
ちょっと手間なのかなと思う。
こうした消費者の声に対応する動きがすでに始まっています。
株式会社Zaim
[blogcard url="https://zaim.net/"]
渋谷にある家計簿アプリ運営会社、株式会社Zaim。
彼らが開発するアプリ、Zaim(ザイム)はレシートを撮影することで家計簿をつけることができます。今回のセルフメディケーション税制開始に合わせ対象商品を判別できるようにしました。
閑歳孝子社長は、
対象商品かどうかを自動的に判別して金額を出すサービスを始めた。
対象商品のレシートを撮影すると金額を認識。医療費の合計金額のうち、対象商品の金額がいくらか分かるようになっています。
市販薬で1万2,000円だと月1,000円くらいお金を払うことになる。かなりの人が対象になるのでは。
今月始まったばかりのセルフメディケーション税制。市販薬の購入を促すことで病院を受信する回数を減らし、国の医療費を削減したい狙いもありますが、果たしてうまくいくのでしょうか?