岡山理科大学
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おやしい?水ビジネス。
どんな魚でも大きく育つ。海水でも淡水でもない第3の水。
そんな水、全く聞いたことありませんが、どうやら岡山県岡山市にある岡山理科大学で作っているらしい。
おはようございます。岡山理科大の山本です。
こちらが第3の水を作ったという山本俊政准教授。
早速…
「淡水魚も海水魚も育つ第3の水があるって聞いたんですけど。」
本当です。普通に泳いでますよ。
「なんかその水っってあやしい感じがするんですけど。」
全く大丈夫です!
学内に淡水魚と海水魚が一緒に泳いでいる水槽があります。
妙に自信満々なのが気になりますが、証拠があるということでその水槽を見に行ってみると…
「あの水槽ですか?」
これですね。
確かに水槽には海水魚のメジナにハタ、その隣に淡水魚のゴールデングラミーが元気に泳いでいる。
さらに別の場所では…
「ウナギですね。」
「うわでか!」
ここでは淡水魚と海水魚がちゃんと成長するのか実際に第3の水で養殖をして確かめているんです。
しかし、なんでこんなことができるのか?
山本先生曰く、普通の水にあるものを混ぜるだけで第3の水ができちゃうんだという。
これなんですよ実は。
出てきたのはいかにもあやしい白い粉!?
恐る恐るその粉を水に溶かして飲んでみると…
「甘くないスポーツドリンクみたい。」
「滑らかなんですけど塩味があるというか。」
山本先生、この第三の水の招待は何なんですか?
これ、魚にとって必要な成分、ナトリウム、カリウム、カルシウム。
第3の水に入っているのはごく普通のナトリウム、カリウム、カルシウム。
この3つの成分をバランス良く海水の4分の1の濃度になるように普通の真水に混ぜる。それだけ!
そんなことで海の魚も川の魚もちゃんと育つんですか?
海の魚って過酷な環境なんですよ。
海水の塩分濃度は彼らの体液濃度の3.5倍あります。
そういう厳しい環境下で大量の水を飲んで水が抜ける。
そうするとエネルギー消費する。これが一番大きいですよ。
そもそもお魚の体内の塩分濃度はおよそ1%、水分は濃度の濃い方に染み出す性質があるので濃度3.5%の海水の中では体から水分がどんどん出ていく。
だから海水魚は水をどんどん飲む仕組みなっているのですが…
そんな海水魚を真水に入れると、本来なら体から水を出したいのに水が出ていかず水ぶくれになって死んじゃう。
逆に淡水魚は尿などで水分を出す性質。
しかし海水だとその水分がどんどん出ていき、体内の塩分濃度が高くなって死んじゃう。
そこで山本さん、第3の水はお魚の体内の塩分濃度とほぼ同じにすることを考えた。
そうするとことで海水魚も淡水魚も体から水が出入りしないのでどっちも元気に生きられるってワケ。
しかもこの第3の水には思わぬ効果が!
「成長とか全然違うんですか?」
違います。早いです。
海水で飼うよりも早いです。
なんと頑張って体から水の出し入れをしなくていいってことでお魚さんのストレスが少ない。
結果、淡水や海水で育てたより早くどーんと大きくなる。
淡水魚のヒメマスはたった1年で淡水で育ったものより倍の40cmに成長。
海水魚のバナナエビは成長するまで普通5ヵ月くらいはかかるのですが、第3の水ではたった3ヵ月で育っちゃう!
つまりこの第3の水は…
儲かる魚、ガンガン作る。
これなんです。がっちりマンデーなんです。
さらに山本教授によるとこの第3の水は日本の過疎を変える可能性があるらしい。これどういうことかと言うと…
海のない山奥の過疎化した町でお魚を養殖すれば町全体が儲かる!
でもそれだと海水を持っていけばいい気もしますが…
1番の問題は廃棄したときに塩害が起きませんか?
山奥に海水を持ってくると、その水を外に出した時に土壌に染み込んで農作物が育たなくなるリスクが。
しかしこの第3の水ならその心配は極めて低い。
それどころかお魚を育てた第3の水を使ってフンなどを肥料にしてトマトなどの野菜を育てるって実験もすで始まっているというからスゴい!
海の魚も川の魚も野菜も育つということは…・
第3の水でがっちり!
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