株式会社吉寿屋
大阪府摂津市にある株式会社吉寿屋という小さな会社です。
低姿勢な創業者の神吉武司さん。
何の問屋でがっちりなんですか?
お菓子の問屋でがっちりです。
お菓子は大手から小さな会社まであまりにも沢山のメーカーがあるので、お店もそれぞれから仕入れるのは大変。
だから株式会社吉寿屋のようなお菓子問屋がまとめて仕入れて、スーパーやドラッグストアなどに卸しています。
1964年に創業した株式会社吉寿屋は約2,000店舗に毎日配送しています。
大体、何種類ぐらい置いてあるんですか?
1,800種類ぐらい。大体、金額で2億円ぐらい。
もうかりの戦略
国内でもトップクラスに入るお菓子問屋の株式会社吉寿屋には、ほかとは全く違う独自の儲かりの戦略があります。
それが、
返品は一切受けていません。
珍しい?お菓子業界では?
うちが全国で1軒だけですね。
お菓子業界には食品では珍しく、仕入れたお店が返品できるという昔ながらのルールがあります。
賞味期限前に送り返されると、メーカーは代金をお返ししなければいけません。これは大変です。
そこで株式会社吉寿屋では、この慣例をやめて返品をNGにしました。
メーカーにとってはありがたいですが、今度はお店の方がつらいような・・・
その辺を兵庫県で8店舗を展開するスーパーオオジ富松店の北原伸剛店長に聞いてみました。
スーパーオオジ
吉寿屋さんは返品なしで値段が安い、ほかの問屋と比べると。1個当たりの単価でいうと10~20円安いこともある。
返品できなかい代わりに仕入れ値が安い。
これならお店も売り切ることが出来ればうれしいです。
そうなるとお菓子問屋の株式会社吉寿屋にとってはちゃんと売れる商品が仕入れられるかがとっても大事になってきます。
商談室
そこでやってきたのが商談室です。
今回、特別に商談の様子を見せて頂けることになりました。
森永様どうぞ!
と呼ばれたのは森永製菓株式会社。
森永製菓株式会社の販売担当主任の奥田章太郎さんを商談室で待っていたのはお菓子を食べ続けて52年の創業者の神吉武司さんの弟、神吉秀次会長です。
商談のテーマは今後発売予定のお菓子。
森永製菓株式会社との商談がスタートします。
会長に商品のご判断をお願いしたいんですけれども。
すると、神吉秀次会長はいきなり食べました。
株式会社吉寿屋では必ず食べてから決める。なので、何度も何度もゆっくりとテイスティング。
美味しければ2,000店舗に並び、美味しくなければゼロです。まさに運命の分かれ道です。
そして結果は
何食うてるか分からんなコレ。ちょっと美味ないなコレ。
森永製菓株式会社、商談成立ならず・・・
いつもこんな商談ですか?
会長ははっきりお答え頂けるので、こちらも分かりやすくて、その旨を本社に伝えまして、商品開発にも役立てている。
続いての商談は
グリコ様どうぞ!
これまたお菓子のビッグカンパニー、江崎グリコ株式会社。
江崎グリコ株式会社営業本部の平原淳也さんが商談室に入ります。
江崎グリコ株式会社は定番の「Cheeza」と新商品の2品。
神吉秀次会長はチーズ味のお菓子をパクリ。
美味しいねんけど塩辛過ぎて、ビールのつまみには良いけど普通の人が食べるには辛すぎる。
ピリ辛なアドバイスです。
そして新商品のお菓子の袋を開けて食べます。
落ち着かない様子の平原淳也さん。
ゆっくり味わう神吉秀次会長。
果たして商談の行方は?
美味しい!
ありがとうございます。
吉寿屋でやりますわ!
江崎グリコ株式会社は2,000店舗ゲットです。
商談っていつもこんな感じなんですか?
そうです。全て商品食べます、買う商品は。40~50品ぐらい毎週。
ということは年間2,000種類以上、試食する神吉秀次会長。
人生生きてきた中で一番美味しかったお菓子は何ですか?
ブルボンのルマンドやね。今でもベストセラー。
株式会社ブルボンのルマンドが神吉秀次会長のベストお菓子!
年間売上
株式会社吉寿屋の年間売上は約121億円。
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