みらい総合法律事務所
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平日の夜、都内のとあるオフィス街の一画、
皆さんはパソコン、スマホを残して死ねますか?
思わずドキッとするセリフで始まったのは弁護士が主催するあるセミナーです。
日本デジタル終活協会の伊勢田篤史弁護士、
あなたの家族はパソコンの処理に困ると思う?
じつはこれ就活のセミナーです。
いろいろな契約の解除とか。パソコンだけでやっている処理もあるので。
個人的な連絡先が全部携帯に入っている。パスワードを家族は知らない。
パスワードの処理など次々に上がるのはデジタル化が進む現代だからこそ出てくる問題ばかり。
受講生の多くはまだ終活を考えなくてもいい年齢です。
20代後半です。今は若者世代の方がデジタルな物を持っている。終活の世代は関係なくなっているのではないか。
40代の男性は、
僕が死んだことによって顧客に対応できないかもしれないと考える。いち早く会社に引き継がないと。家族だけではない影響は多い。
大切なデータほど、本人のみがパスワードを知っていることも多いデジテル機器。
その中にある遺品の存在に残された家族が気付かなかったために起きたこんなトラブルも、
亡くなった方がFX取引をしていた。リスクの高い取引だったので亡くなった後で急に為替が変動して多額の追加証拠金が遺族に請求された事案もあった。
ネットのFX口座の存在を家族が知らず、亡くなった後、突然送られてきた内容証明で初めて知ることになった例もあるといいます。
エンディングノート
こうしたデジタルな遺品を読み解くため考案されたのがアナログなエンディングノートです。
ノートにはどの機器に入っているどんなデータを誰に引き継いでほしいかを手書きで記入します。
残したいものも多い反面、高いプライバシー性を持つパソコンやスマホ。ノートを見てみると隠したいものの欄にはゲームのアプリやLineの履歴など書くことで隠したいものの浮き彫りになります。
「残したいもの、隠したいものはあるか?」
隠したいものが多い。フォルダの階層を深くしてバレないようにしたい。
亡くなった人が使っていたパスワードが分からない場合、遺族は業者に依頼して全てのデータを取り出すことが多いといいます。
このように整理しておけば自分の死後、本当に残したいものだけを残すことができます。
インターネットなしでは我々の生活は考えられないところまで来ている。何かあった時に対応するのでは遅い。
メディカルリサーチ株式会社
[blogcard url="https://www.medicalresearch.co.jp/"]
残したいものを確実に遺す。
そのための新たなサービスを始めたのがメディカルリサーチ株式会社。
私どもの事務所は看護師が常勤で2名。スタッフは全て医療事務などの経験者。
そう話すのは自らも看護師経験がある圓井順子社長。
メディカルリサーチは医療過誤や交通事故の係争で使う鑑定書などを作成する会社です。
このノウハウを生かし新たに始めたのが意思能力鑑定。意思能力があるかどうかを判定する鑑定です。
遺言作成において、その遺言が有効か無効かの訴えが多くなっている。
遺言書を作る時に認知症でなかったかどうかを争う裁判が増えているといいます。
最高裁によると遺産分割に関する裁判は増え続けています。そのうちの3割は1,000万円以下の遺産を争う裁判です。身近な問題です。
意思能力鑑定では遺言書を作った人の認知機能が正常であったことを証明するための検査を行います。
宇都宮セントラルクリニック
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実際に検査が行われる病院へ向かってみると、
本日は頭のPET検査をします。
今回、鑑定を受ける百瀬貴俊さん(52歳)。年商19億円の会社の社長として早くから今後に備えておきたいと鑑定を受けることにしました。
今後、会社の成長と共に相続・株式譲渡とかがあるので、その辺の不安を解消するために。
百瀬さんが病院で受けるのは認知症にも関わる脳の動きを見るPET検査。
健康診断などをこまめに受けているという百瀬さんですが、
過去に脳を損傷している可能性がある。
交通事故はあります。確かに。
本人も初めて知ったという30年も前の事故の痕跡が明らかに。幸い脳への影響はありませんでした。
佐藤俊彦医師は、
脳の器質的な異常がないことは脳の健康状態を一番客観的に証明できる。
さらに鑑定ではPET検査だけでなく精神科医による面談も撮影し記録します。仮に裁判になっても貴重な証拠となります。
こちらの検査も問題なし、2つの検査から百瀬さんは判断能力に問題がないということが医学的に裏付けられました。
鑑定結果を聞いて安心した。こういうことは定期的にやったほうがいいかなと思った。
この意思能力鑑定、料金は40万円から、相続問題での争いを防ぐために利用してほしいと圓井社長はいいます。
故人は家族間や会社での争いを決して望んでいないと思う。危機管理の一つとしてぜひ活用してもらいたい。