消費が低迷し、苦戦する食品メーカーも少なくない中、丸美屋食品はこの程20年連続で増収を達成しました。
好調の理由はふりかけです。
その背景を取材しました。
丸美屋食品工業株式会社
[blogcard url="http://www.marumiya.co.jp/"]
丸美屋食品工業のマーケティング部ふりかけチーム、伊藤梓係長、
丸美屋の第一のふりかけと言えばのりたま。
今年60周年。
ふりかけではトップシェアの丸美屋。
去年の売上がおよそ515億円と20年連続の増収で過去最高を記録しました。
定番のふりかけをはじめ、変わった新商品など厳しい市場でさまざまな商品を展開しています。
丸美屋食品工業の松本利之取締役、
ふりかけ市場はここ数年、横ばい、ないしは微減。
停滞した時期はあったが手直しをしてお客様に支持されてきた。
林知希さん
実際、ふりかけはどのように食べられているのでしょうか?
都内に住む林知希さん家族。
2歳と5歳の子供と夫婦の4人で暮らしています。
いただきます。
ふりかけを数種類は常備。
瑞希ちゃん(5歳)、
熱いけどおいしい。
共働きのため作り置きのおかずとともにごはんのお供として欠かせないといいます。
1品足りないときがあるので、ふりかけでおかずを増やす感じで使っている。
共働きの夕食の必需品。
しかし、ふりかけが大好きなこうした子どもは少子化で数が減っている上、コメの消費量もこの20年で2割近く減っています。
それでもふりかけが売れている理由は…
売り上げを支えるシニア層
実はいまふりかけは子どもだけではなくシニア層も多く食べているといいます。
1964年の東京五輪前後、「のりたま」が大ヒットしたのが一つありまして、その時代にのりたまを食べてもらっていた方が今70歳前後になるので、そういった方たちがここ数年ふりかけを盛り上げてくれている。
街で聞いてみると、
一品としてかければ…普通は主力じゃないけど。
食卓にいつも置いてあった。いつも何かしら。
「どんなふりかけを?」
もう「のりたま」ぐらい。
ちょっとおかずがないときとか簡単に食べちゃうとき。
丸美屋ののりたまは今年で発売60周年になるなどロングセラーの定番商品も多く、子どものころから親しんできたシニア層が需要を支えているのです。
堅調なふりかけ市場を支えているのは定番商品だけではありません。
丸美屋ではうなぎのタレを再現したふりかけがヒット。
株式会社浜乙女
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また別のメーカーが発売している「混ぜ込み悪魔めし」。
コンビニで大ヒットした悪魔のおにぎりの味を家庭で再現できるということで好調な売上を見せています。こってり系といわれるふりかけです。
しそがかなり効いています。天つゆの味わいとかなりマッチして進みます。これはちょっと病みつきのおいしさです。
新しいジャンルの商品でこれまでにない顧客層を開拓できているといいます。
浜乙女の商品開発部、伊藤千夏係長、
発売して半年で200万個発売。目標の4倍以上。
普段ふりかけを使わない男性や小中学生の親が買ってくれて新規開拓できた。