アメリカのIT大手がAIスピーカー市場に続々と参入しています。
話しかけることでAI(人工知能)が反応をして家電などを操作できるという機器ですが、現在はamazon、Google、Appleの大手3社が販売、もしくは発表をしています。
amazonは「Amazon Echo(アマゾンエコー)」、Googleは「Google Home(グーグルホーム)」をそれぞれアメリカを始めヨーロッパなどで販売をしています。
そしてAppleは6月に「Home Pod(ホームポッド)」を発表していてアメリカなどでは年内に発売が予定されています。
ただ、この3種類すべて日本市場にはまだ投入されていません。
こうした中、いち早く日本でAIスピーカーを発売したのが無料通信アプリのLINEです。「WAVE(ウェーブ)」と呼ばれるAIスピーカーで先月から予約受付を初めて一昨日辺りから購入者の手元に届き始めました。
日本でもAIスピーカーの市場は広がっていくのでしょうか?
LINE WAVE
東京・台東区に住む会社員の鳥羽恒彰さん。LINEのAIスピーカー「WAVE」の予約受付が始まった直後にいち早く購入を申込んだといいます。
さっそく箱を開けてみます。
意外と軽い気がする。1キロぐらいと書いてあった。
初期設定やインターネットへの接続はスマートフォンの専用アプリで行います。
WAVEに搭載されたAIのクローバに話しかけてみると、
クローバ、いま何時?
17時49分です。
クローバ、音楽再生して。結構、音がいいですね。
今月発売したWAVEは先行体験版。音楽の再生などに機能が限定され価格は1万円です。
DEF TECHの曲をかけて。
今回、WAVEを買った人はLINEが定額制音楽サービスで配信する4,000万曲以上の楽曲が6ヶ月間、無料で聞き放題になります。
さらに、こんな機能もあります。
朝8時半にアラームをセットして。
セットしました。アプリで確認できます。
家の中が騒がしくても反応するか試してみると、
明日の天気は?
あした29日の東京都台東区の天気は曇りのち雨でしょう。
掃除機をかけながらでもしっかりと反応をしました。
鳥羽さんは、
音質が意外に良かったのがびっくり。けっこう高音がよく聞こえる。
アップルやグーグルやアマゾンが強いイメージ。それが出たらみんなそっちに行くかなと思うが、まだ日本では発売されていないのでAIスピーカーをいち早く試すならこれかなと。
LINE株式会社
LINEでAI事業を統括する舛田淳取締役。
現時点では採算を度外視して、まうAIスピーカーの普及を急ぎます。
注力すべきはハードウェアで利益を出すより、どこまで早く普及できるか。
秋に発売する正式版の製品ではLINEのメッセージやニュースなどを読み上げたり、エアコンやテレビといった家電を声で操作したりする機能を追加する予定です。
私たち自身がデバイスを開発・販売するだけでない。より大事なのはクローバが入ったデバイスがたくさん増えていくこと。家の中だけではなくて車の中やウエアラブルまで拡大していきたい。
株式会社フュートレック
AIスピーカーの日本での普及のカギとなるのは音声認識技術です。
そこで今、注目を集めているのが音声認識で高い術を持つフュートレック。
深田俊明取締役は、
海外メーカーが日本語対応の音声認識エンジンを作ろうとしても、データの壁があるので、どの会社でもできることではない。
英語ではなく日本語の認識技術が必要だといいます。
フュートレックはこれまでスマホに話しかけるだけで操作ができるNTTドコモの「しゃべってコンシェル」をはじめ、さまざまな企業に日本語の音声認識技術を提供してきました。
信頼性を高める技術のひとつがこちらです。
音楽をかけている最中に言葉を発してみると、
今日はいい天気です。
いま話した言葉をそのまま聞くと、音楽がジャマをして聞き取りにくくなります。
しかし、この会社の技術を使うと、
今日はいい天気です。
様々な雑音を取り除き、人が話す声だけを抽出するため、言葉を正確に認識することできるのです。
いま、この会社にはAIスピーカー参入を狙う国内外のメーカーから引き合いがありチャンスを感じているといいます。
ユーザーとマイクの距離が離れるので、こういった技術も必要。今後はロボットやスマート(AI)スピーカーにも音声認識技術を提供していきたい。
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