[WBS] 「食べられる木」登場!パウンドケーキ、その味は?

ワールドビジネスサテライト(WBS)

おいしそうなパウンドケーキです。

こちらのケーキは材料に意外なものが使われています。

それが木を切る際にできるおがくずです。

木を食材として使おうとする取り組みが始まっています。

その狙いを取材してきました。

株式会社LIFULL

ライフルの川嵜鋼平執行役員、

持続可能な社会をかなえる未来の一皿というコンセプト。

3月13日、不動産情報サイトを運営するライフルが発表したのは木から生まれたパウンドケーキ「Eatree Cake(イートリーケーキ)」。

材料として全体の2割、およそ60gの木を使っています。

中だけでなく、ケーキの上にもパウダー状にした木がまぶしています。

「なぜ木を食べる発想に至った?」

間伐材問題が日本の森林で大きな問題になっている。

食べることが地球のためになる。

食べることで間伐材問題を見つめ直してもらう。

ライフルが進めているのは森林から出る間伐材を食材として活用する取り組みです。

この木を使ったパウンドケーキは自社が運営するカフェやネット通販で提供する予定です。

甘さ控えめで、結構しっとりとしたケーキですね。噛んでいくとやや木の香りがフワッと鼻から抜けます。今まで感じたことがないような食感です。

このケーキを開発したのがフレンチのシェフ、田村浩二さんです。

「作る上で難しかったのは?」

香りも強いし苦みもあるので、どうおいしさに変えるか。

苦みを抑えて香りとうまみを引き出すのが難しい。

「ケーキ以外の使い道は?」

小麦粉の代わり、代用品になる。

パン・クッキーなどいろいろなものに使える可能性がある。

ケーキの材料として使っている木のパウダー。

杉の木の香りがしっかりしますね。木の香りです。

そのお味は?

木そのものですね。口の中が木の香りいっぱいになります。単体で食べると結構苦いですね。

天竜T.S.ドライシステム協同組合

相内キャスターが食べていた木は静岡県浜松市で育てられています。

天竜は全国でも有数の杉の産地です。

柱や床板など建材として使われることが多い杉。

太くて真っ直ぐとした幹を育てていくために、日光を遮らないよう定期的に人の手で木を間引くことが欠かせません。

この時に伐採された木が間伐材です。

林業に携わる天竜T.S.ドライシステム協同組合の榊原康久さん。

今回の取り組みで杉をより身近に感じてもらいたいといいます。

林業に携わる人がどんどん減ってきている。

お金もらってやる仕事としては採算が合わない。

何かしらアクションを起こしていくことで山や林業などに目を向けてもらうことが必要。

静岡理工科大学

ケーキの材料は間伐材の形を整えるときに出てくる、いわゆるおがくず。

家畜の寝床などにするため安く買い取られています。

しかし、これを食べようと発案したのが静岡理工科大学の志村忠夫名誉教授です。

天竜の製材所に行ったときに、そこから出る「かんなくず」と「おがくず」。

「くず」という名前はそれ以降使わないようにしているが、あまりにもきれいでかんなくずは「花かつお」みたい。

実際、その日「おがくず」おもらって帰ってきて温かいご飯にしょうゆをかけて食べたが食べられるものじゃない。あのままじゃ。

ただ、木の中身はセルロースなので食べられないはずはない。

どうしたらいいかということで工夫した。

なんとか食べられるようにしようとおがくずを煮沸した後、すりつぶして細かくパウダー状にしました。

この製造工程は特許も取得しています。

そして、こだわりは、

あくまでも食べるためには「自然乾燥」させた木。

天竜の木は自然乾燥。人工的ではなく。

時間は掛かりますが人工的に乾燥させたものと違って香りは損なわれないといいます。

今まで廃材として捨てられた、邪魔者扱いされたような木が、しゃれたパウンドケーキとかになったら木もびっくり。

木を食べることなどで何かの役に立てば非常にいい。