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[WBS] おでんを口に…魚をゴミ箱に…相次ぐ「バイトテロ」炎上動画!

2019年3月13日

ワールドビジネスサテライト(WBS)

定食屋チェーンの大戸屋の店内で撮影された動画ですが、マスクで顔を隠した従業員がズボンを脱いでおぼんのようなものを使ってふざけている様子が映されています。

この動画の発覚を受け、大戸屋は3月12日、全国の店舗を一斉休業して研修を行い、3月13日に営業を再開しました。

休業による損害はおよそ1億円にも上るということです。

バイトテロとも呼ばれるこの問題に企業はどう向き合えばいいのでしょうか。

株式会社大戸屋

[blogcard url="https://www.ootoya.com/"]

きょうから大戸屋はまた新たな一歩を踏み出します。

営業を再開した大戸屋。

ランチタイムには普段の賑わいが戻っていました。

3月12日の一斉休業では…

廣海舞記者、

只今ランチ時間で飲食店が繁盛する時間ですが、こちらの大戸屋ではシャッターが半分下ろされていて協業のお知らせの張り紙が貼っています。

異例ともいえる全国一斉での研修。

どんな改善策を打ったのでしょうか?

従業員たちに配られた書類を見てみると、

「食を通じて社会に貢献する」という使命と存在意義を見つめ直す日にしたいと思います。

食を扱う上での基本的な心得をゼロから学び直すなど、研修は合計4時間に及びました。

大戸屋ホールディングスの経営企画部、髙田智典部長は、

基本に返って誠実に徹底してやっていくことが大事。特効薬はないと思うので。

食を扱った商売の本質を教育できるよう務めていきたい。

不適切動画

今年に入ってから相次ぐ不適切動画。

横浜のセブン-イレブンでは男性アルバイト従業員がおでんのしらたきを口いっぱいに入れ、すぐさま手に吐き出す映像を投稿。

一方、大手飲食チェーンのバーミヤンでは厨房で調理をする男性が中華鍋の炎でたばこに火をつけました。

大手回転寿司チェーン、無添くら寿司では魚の切り身をゴミ箱に入れた後、再びまな板に。

各社が厳しい対応を取る中、くら寿司の運営会社はアルバイトの2人を解雇した上で法的措置を取ると発表しました。

多発する不適切行動に対し、「当社が一石を投じる」としています。

株式会社エルテス

[blogcard url="https://eltes.co.jp/"]

こうした中、活況に湧くサービスが…

セキュリティー対策を専門に扱うエルテス。

8年前からインターネットの炎上の予兆を事前に検知するサービスを提供しています。

今回の一連の騒動を受け、問い合わせが通常の倍に増えました。

エルテスの菅原貴弘社長は、

すでに今回の騒動で炎上したとか、同業他社が炎上したので対策をしたいと問い合わせが増えている。

エルテスではAI(人工知能)を使ったシステムがSNSや掲示板などから顧客企業に対する書き込みを抽出します。

それらを「ネガティブ」「ポジティブ」「ニュートラル」の3種類に分類。

危険度が高いネガティブな書き込みは専門スタッフがさらに分析し、炎上につながる前に企業に知らせます。

例えば、過去に炎上が起きたことがある飲食チェーンの分析画面。

普段は数百件の投稿件数がたった一晩で1万8,000件に上昇。

内訳を示す円グラフはネガティブを示す赤一色になっています。

実は近年の炎上にはある特徴が…

今回はインスタグラムやTikTokなど動画系のメディアが発信源。

投稿した動画が消える機能があるが、消える前に保存され拡散されている。

実は今回の大戸屋のケース、問題が発覚したのは2月16日ですが、動画が撮影されたのは去年の夏から年末にかけてでした。

従業員は動画を撮影後、インスタグラムのストーリーというシステムに投稿。

ストーリーは投稿後24時間で自動的に消去される仕組みのため、投稿した動画はインスタグラムからは消えました。

しかし、自動消去されるまでの24時間のうちに第三者が動画を保存。

先月になってTwitterに再び投稿されました。

つまり一度でもインターネット上に出回った動画は完全に消えることはないため、リスクになり続けるというのです。

SNSのルール設定、緊急時の態勢構築、常時モニタリング、この3つはやった方がいい。

NPO法人ほっとプラス

[blogcard url="http://www.hotplus.or.jp/"]

実は過去にも不適切動画の投稿が頻発したことがありました。

しかし、企業が対策を取り沈静化させても今回のように繰り返されるのです。

労働問題に詳しい専門家によると、根本的な原因のひとつにアルバイト従業員が職場に満足していないことがあるといいます。

NPO法人ほっとプラスの藤田孝典代表理事は、

今はアルバイト、パート、非正規の人が中心で業務を回すのが一般化。

今の処遇、待遇が業務内容に見合わない。

さらに、

自分が頑張ってやりがいを持ったり、働いていることが正当に評価されるシステムがあればベストだと思う。

タリーズコーヒージャパン株式会社

[blogcard url="https://www.tullys.co.jp/"]

では、企業はアルバイト従業員とどう向き合えばよいのでしょうか。

コーヒーチェーンのタリーズではアルバイト向けに接客やコーヒー作りの腕を競う「バリスタコンテスト」を実施。

赤松笑さんは3年前、全国のファイナリストに選ばれました。

コーヒーのプロだという目で見られるので下手なことはできない。

レベルアップしていける会社なのでやりがいを感じる。

アルバイトの権限拡大も進めてきました。

斎藤さんは社員が行ってきた商品や材料の発注も任されています。

また大学3年生の北嶋弓月さんはコーヒーセミナーの講師を任されたことがあります。

社員から認められたり、お客様から一番おいしいと言ってもらえることが励みになり、もっとがんばろうと。

アルバイトに社員と同様の仕事を任せて責任感や職場への愛着を高めることが彼らの不適切な行動を結果的に防ぐという構図になっています。

タリーズコーヒージャパンの加藤大輔さんは、

あなたじゃないとできない仕事だと伝えることで、全員がそのような意識を持って仕事に臨んでくれるのではないかと思う。

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