8月30日、ある家電ベンチャーが初めてとなる自社製品を発表しました。開発をしたのはシャープを辞めた技術者たちです。元シャープの社員が立ち上げたベンチャー企業が古巣シャープに挑みます。
カルテック株式会社
[blogcard url="http://www.kaltec.co.jp/"]
カルテックの染井潤一社長、
他社のモノを圧倒する性能モデル。
光触媒除菌脱臭機壁掛けタイプを発売する。
ベンチャー企業、カルテックが8月30日に発表したのは除菌・脱臭機「ターンド・ケイ」。
これまでの空気清浄機や脱臭機は床に置くものが多いですが壁掛けタイプです。
脱臭効果はどの程度あるのでしょうか?
このボックスの中には生乾きと同じような嫌な臭いが入っているそうです。
そのまま嗅ぐと、
嫌な臭いがしますね。ツンと来るような…
新商品で使われているフィルターを通して臭いを嗅ぐと、
全然匂いがしないですね。深呼吸ができるくらい嫌な臭いが消えています。
最大の特徴は、
この光触媒だけで臭いを分解する。
ここに光が当たることで臭いを吸着分解する。
光触媒
光触媒の仕組みは、触媒といわれる化学反応を促進させる物質に光が当たると臭いを分解する分子が発生します。
その分子が臭いを水や二酸化炭素に変えることで臭いが消えるのです。
カルテックはこの技術を搭載した新商品を10月に発売する予定です。
最終調整
大阪市のビルに本社を構えるカルテック。
社内では量産化に向けた最終調整が行われていました。
図面でいくとここや。
ここに塗装吹きかけるわけ。値段上がるやん。
細かな部分まで目を光らす染井社長。元はシャープの技術者でした。
元シャープ社員
シャープに入ってからも光触媒の検討はしていた。
なかなか商品化できなかった。独立してできることになった。
染井社長だけでなく改良を進める社員も、
みんなシャープの出身者。
さらに、こちらの部屋でも、
元シャープは誰ですか?
カルテックは13人の社員のうち11人がシャープの出身です。
去年2月に会社を設立。11月には早くも製品を世に送り出しています。
小型の電子マスク。
首から掛けて除菌した空気を吸うことでインフルエンザ感染、ニオイを除去。
電子マスクは関西電力が企画。カルテックが開発・製造を請け負いました。
小さいベンチャーなのでアイデアを出して、すぐに製品に織り込んでいく。
今回発表した除菌脱臭機は自社ブランドの第1号として開発に挑んだもの。
ところが今年5月、シャープが先んじて独自の光触媒を搭載した除菌脱臭機を発表。
驚いたし、先を越されたという悔しい思いもある。
開発するために資金が必要。資金調達は大手の頃やったことがなく初めての経験。スタート時に苦労した。
資金面で製品化が遅れ8月30日の発表となったカルテック。
シャープの先行をチャンスに変えていくといいます。
大手が光触媒を搭載した商品を出したことで認知度が上がった状態で商品を出せることは良かったと思っている。