"円安"輸送コスト上昇「国内生産」へ
川崎市にあるホームセンターの「ユニディ ラゾーナ川崎店」。
棚に積まれたプラスティック製の収納ボックス。生活用品メーカー「アイリスオーヤマ」の製品です。
アイリスオーヤマ
羽鹿奈々さん

これまで中国で生産していたが、今後順次日本製に切り替える。
押入れ用の収納ボックス「タフキャリー」、価格は2,300円ほど。
なぜ国内での生産に切り替えるのでしょうか。
埼玉県にあるアイリスオーヤマの工場「アイリスオーヤマ埼玉工場」を訪ねました。
アイリスオーヤマ
荒木一春さん

中国の広州工場から来た金型。
点検をして生産を進めていく。
置かれていたのは樹脂を流し込んで製品を作るための金型。
実はおよそ50品目の製品を国産に切り替えるため中国から金型の移管を進めていました。
この日は一足先に届いた金型を使って初めての国内生産が始まりました。
国産に切り替えるのはタフキャリーなどの収納用品。単価が安い一方でかさばるため輸送コストがかかります。原油高や円安でそのコストがさらに膨らんだのです。
国産にすることで2割ほどのコスト削減につながるといいます。
WBSはトップを直撃。大山社長は足元で海外の生産比率を引き下げていく方針を明らかにしました。
アイリスオーヤマ
大山晃弘社長

だいたい8割近くは海外で製造しているが、円安でまた構造的にすぐに円高に振れるとは思えないので、サプライチェーンを複線化して、国内での製造も増やしていくべき。
では、ものづくりは日本に本格的に戻るのでしょうか?
アイリスオーヤマ
大山晃弘社長

為替がもし円高に振れれば、また中国に戻して、もし円安が進めば日本に移管をしてバランスを取るような体制にしたい。
労働力、労働者の数が中国の方が多い。
「日本の方が製造に適している」ということは今のところないと思う。