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[WBS][知っておきたい!病気予防の最前線]日本人は座り過ぎ!?糖尿病も…

ワールドビジネスサテライト(WBS)

シリーズで伝えている病気予防の最前線。今回取り上げるのは座り過ぎです。一体なぜ座り過ぎが思わぬ健康リスクを高めるのか取材しました。

ある日、突然襲う恐ろしい病。

しかし、その予防のヒントは日常に隠されています。

研究の最前線から予防法を探ります。

座り過ぎの健康リスク

あなたは1日どれくらい座っていますか?

仕事で座ったり座らなかったり、平日だと3時間ぐらい。

事務仕事が多いから6時間ぐらい。

パソコンに向かって座っている時間が多い。

営業で1日外出している時もあるのであまり座っていない。

それなりに立っている。

だが、自分が座っている時間はなかなか正確に把握できないもの。

シドニー大学が行った研究では日本人が1日に座っている時間は7時間と20ヵ国中、最も長かったのです。

座り過ぎは心臓病や脳梗塞などさまざまな病気のリスクを高めると考えられていますが、中でも近年の研究で糖尿病との関係が色々と分かってきました。

糖尿病の患者は予備軍も含めると国内におよそ2,000万人もいるといいます。まさに国民病です。

順天堂大学

[blogcard url="https://www.juntendo.ac.jp/"]

順天堂大学スポートロジーセンターの田村好史医師は、

糖尿病のリスクとして座り過ぎは悪いと考えられる。

なぜ座り過ぎは糖尿病のりクスを高めるのか?

糖尿病は膵臓から分泌されるインスリンと呼ばれる血糖値を下げるホルモンの働きが悪くなることで通常より血糖値が高くなる病気です。

長時間座り続けると足の筋肉が動かない状態が続き、血流が低下します。

するとインスリンが全身に運ばれにくくなり、血糖値が高くなると考えられています。

富山医療福祉専門学校

[blogcard url="http://www.tif.ac.jp/"]

では座っている状態と建っている状態では筋肉の活動はどれだけ違うのか調べてみました。

富山医療福祉専門学校、理学療法学科の中村拓人さん、

立ってください。

立ち上がるとモニターに大きな波形が表れました。筋肉が活動しているのがわかります。

歩いている状態でも波形は動き続けています。

しかし、座った状態では…

波形が動いていません。筋肉がほとんど活動していないことがわかります。

さらに、

座り過ぎが毎日毎日続くと筋肉に悪い脂肪がたまりインスリンの効きを悪くする。

長時間座り続けると筋肉に脂肪がたまり、その脂肪がインスリンの働きをさらに低下させ血糖値を上がりやすくさせてしまうのです。

だが最新の研究である行動によって座り過ぎによる血糖値の上昇を抑得られることがわかってきました。

海外で行われたその研究では糖尿病の患者24人を集め、8時間座り続けるグループと30分ごとに軽く3分歩くグループに分け食後の血糖値を測定しました。

すると軽く歩くグループは座っていたグループに比べ食後の血糖値が平均でおよそ36低かったのです。

今までの運動は30分連続で必要という思い込みがあった。

ちょっとした動きを細切れでやった方が血糖値が下がりやすい。

エビデンス(証拠)として蓄積されてきた。

ただ日常生活ででそれを実践するのはなかなか難しいのが現実。

早稲田大学

[blogcard url="https://www.waseda.jp/top/"]

座り過ぎと病気の関係について研究を行う早稲田大学の岡浩一朗教授はこう指摘します。

パソコンなどの画面に向かうとそれ以外のことが頭に入らなくなる。

足の筋肉が全く動かない状況が長時間続く。

どれくらい座っていたか自分では認識できない。

まずは立つ意識を持ってほしい。

岡教授はちょっとしたことを習慣にすることで座り過ぎを解消できると語ります。

例えば電話で話すときは椅子から立ち上がる。

1時間に1回ほど立ち上がってデスク周りを整理整頓。

コピーを取るときは遠回り。

テレビのチャンネルは手動で変える。

どれも簡単に試すことができるものばかりです。

アシストV株式会社

[blogcard url="https://assistv.jp/"]

最近では企業も座り過ぎのリスクを減らす取り組みを始めています。

社員50名ほどのアシストVでは1年前、オフィスのおよそ9割の机を座っても立っても仕事ができる可動式のものに変更しました。

アシストVの茂木統取締役、

初期投資は必要だったが社員の健康や作業効率を考えると必ずペイすると思う。

この企業ではスタンディングデスクを導入後、立つ時間が平均でおよそ3割増えたといいます。

座る時間を短くする、長く座ったら少し動く。

そのあたりを念頭に健康づくりに励んでもらえればいい。

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