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[WBS] 池江選手が白血病を公表!「骨髄バンク」に問いあわせ急増!

2019年2月15日

ワールドビジネスサテライト(WBS)

競泳の瀬戸大也選手、

璃花子ちゃんの早い回復と健康が第一なので祈るばかり。

いい記録を出して璃花子ちゃんやたくさんの人を元気づけられるようなレースができれば。

競泳のコナミオープンを明日に控える瀬戸大也選手が語った決意です。

それは競泳女子の池江璃花子選手のためのものでした。

池江選手は今週、白血病と診断されたことを公表しました。

いわゆる血液のがんである白血病の国内患者数は年間1万人以上ともいわれていますが、その治療方法は近年急速に進化しています。

白血病治療の最先端を取材しました。

日本骨髄バンク

[blogcard url="https://www.jmdp.or.jp/"]

東京・千代田区の日本骨髄バンク。

事務所内ではひっきりなしに電話が…

ドナー登録のためにはお近くの献血ルームに行っていただいて申込書の記入や採血が必要になる。

掛かってきていた電話は骨髄移植のドナー登録の方法などを訪ねるものです。

これまで1日5件ほどだった問い合わせは、12日に池江選手が白血病と診断されたと公表してから急増。

昨日は350件と70倍に。

日本骨髄バンクの原田彩加さんは、

今の電話はドナー登録したいがどうしたらといのかという問い合わせで。

職員総出できのう、おとといは昼食をとらず対応した。

ドナー登録の申込書がついたパンフレットも在庫が無くなりかけていて増刷をかけています。

骨髄移植

白血病に有効な治療法の骨髄移植。

白血球の型が合う人を結びつけるために作られたのが骨髄バンクで、ドナーの登録者数は49万人を超えます。

それでも白血球の型が一致して移植まで至る患者は6割ほどだといいます。

日本骨髄バンクの小島勝さんは、

若い方でドナー登録をしたいという問い合わせも増えている。

報道が骨髄バンクのこと、ドナー登録のことを知るきっかけになってほしい。

白血病患者を救う最新治療法!日本で「治療費を安くする」研究が…

白血病は血液のがんとも呼ばれ、現在9割以上は抗がん剤や骨髄移植で治せるようになりました。

ただ、骨髄移植などでも治すのが難しいケースもあります。

その中で急性リンパ性白血病の治療でいま注目を集めているのが「CAR-T細胞治療」と呼ばれる治療法。

海外ではこの治療法で80~90%の人で病気が治まり、日本でも早ければ今月にも利用が認められる可能性があります。

しかし、1回5,000万円以上という高額な治療費が課題となっています。

名古屋大学

[blogcard url="http://www.nagoya-u.ac.jp/"]

そこでいま名古屋大学で進んでいる研究が…

名古屋大学の高橋義行教授、

今、実験で作っているCAR-T細胞。

名古屋大学の高橋教授らが進めているのがより安くCAR-T細胞を作る研究です。

CAR-T細胞療法では、まず患者からがんを攻撃する力のある免疫細胞「T細胞」を取り出します。

このT細胞に白血病の細胞を見つける機能を持ったCAR遺伝子を組み込みます。

こうしてできたCAR-T細胞を培養して患者の体内に戻し、白血病を治療します。

ただ従来の方法ではCAR遺伝子をT細胞に組み込む際にウイルスを使うため安全に配慮した専用の施設や管理にコストがかかり治療費が高くなっていました。

そこで高橋教授たちはウイルスではなく、酵素を使いCAR-T細胞をより安く作ることに成功したのです。

清潔できれいな培養ができる施設であれば、ほとんどそのまま使うことが可能。

期待としては今よりも5分の1、それ以上に安くなればいい。

現在は臨床試験の段階に入り、酵素を使ったCAR-T細胞の安全性やその効果を調べています。

コストが下がればCAR-T細胞療法が現在のような最後の切り札ではなく、早い段階から使えるようになると期待しています。

CAR-T細胞療法が安ければ1回でなく、骨髄移植をやる代わりに2、3回できるかも。

ほとんどの患者で骨髄移植が必要なくなるのではというのが一番の期待。

株式会社ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング

[blogcard url="http://www.jpte.co.jp/"]

高橋教授の技術を使った開発に企業も動き出しました。

富士フィルムホールディングスの小会社「ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング」では専用のチームを作り、CAR-T細胞を使った薬の製品化に向け開発を進めています。

杉山和也さんは、

丸いところが塊になっているCAR-T細胞。比較的順調に培養できている。

この会社は火傷や怪我をしたときの移植に使われる再生医療製品を手掛けています。

患者一人一人の細胞から皮膚や軟骨などを作る細胞培養に関する蓄積を生かすことでCAR-T細胞を使った製品の5年以内の実現を目指しています。

ジャパン・ティッシュ・エンジニアリングの井家益和執行役員は、

ハードルは高いが、この治療法を待っている患者は多い。

一日でも早く製品化したものを届けたい。

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