[WBS] 商社がものづくりを変える!?金属3Dプリンター本格参入!

ワールドビジネスサテライト(WBS)

こちらをご覧ください。

金属でできたボールの中に小さなボールが3つ入っているのが見えますか?

どのようにこの中にボールを入れたのかとても不思議ですよね。

実はこれ金属3Dプリンターで作ったものなんです。

金属3Dプリンターを使えばこれまでの製造方法ではできなかった複雑な形のものも作ることができます。

すでにヨーロッパやアメリカでは金属3Dプリンターの活用が進んでいますが、日本は欧米に比べるとまだまだ遅れています。

そうした中、総合商社の双日は金属3Dプリンターを使った金属部品の製造拠点を初公開しました。

なぜ双日は新たな領域への参入を決めたのでしょうか。

その裏側を取材しました。

日本積層造形株式会社

宮城県多賀城市にある日本積層造形、通称「JAMPT」。

資本金の56%を双日が出資して設立しました。

JAMPTの製造部、紀伊正課長、

こちらが金属3Dプリンター。

従来の工法では加工できないようなものまで作成可能。

金属3Dプリンターはパソコン上で部品の設計をします。

果たして本当にこのような複雑なものができるのでしょうか?

これまで3Dプリンターといえば樹脂を使ったものが一般的でした。

これに対し金属3Dプリンターは材料に金属を使用。

まずパウダー状の金属を中に敷き詰めます。

金属パウダーにレーザーを照射するとレーザーの当たった部分の金属パウダーだけが一瞬で溶けて固まっていきます。

これを何層も積み重ね30時間ほど繰り返します。

できたものを見てみると金属の塊が・・・

この状態では設計したような部品には見えません。

そこで今度は別の機械に入れると・・・

強風を吹き付けると少しずつ金属部品の姿が。

固まった部分以外の金属パウダーを風で吹き飛ばしているのです。

こうしてできあがったのがこちらの部品。

ほかにもこのように複雑な形をしたものも全て金属3Dプリンターで作ることが可能です。

東洋刃物株式会社

この金属3Dプリンターに注目している企業があります。

宮城県富谷市の東洋刃物。

金属部品の製造をしています。

金属の板にレーザーを当てて部品を切り出しています。

しかし・・・

東洋刃物の技術課、志村英幸課長、

これがレーザーで抜いた製品になる部分。

一方、こちらは廃棄するのでもったいない。無駄になる部分。

従来の製造過程では製品として使う部分以外は廃材となります。

そこで、

金属3Dプリンターで造形した製品。

ほぼ完成形に近い形状で出来上がるので従来から大幅に行程をカットできる。

金属3Dプリンターでは金属部品の周りに付いていた金属パウダーを回収することで再び原料として利用することができるのです。

双日株式会社

すでに海外ではアメリカのGEやドイツのBMWなどが金属3Dプリンターを活用して新たな部品の開発を進めています。

経済産業省も2020年までに3Dプリンター全体の市場が20兆円を超えると見ています。

ただ日本では本格参入する企業は少ないのが現状です。

そこで・・・

双日の藤本昌義社長は、

これまでプラスチックの3Dプリンターは結構あったが金属で3Dの部品をつくるのが本当に主流になるなら、これは「ものづくりの革命」だろう。

新しい技術を発展させていくのも一つの商社のあり方。

双日は日本企業としていち早く本格参入することで新たな市場を開拓しようとしているのです。

また、商社ならではの強みも生かそうとしています。

どんな所でどういう部品に金属3Dプリンターの技術を広めていくか。

マーケティングは商社が得意とするところ。

双日のネットワークを生かして金属3Dプリンターで使用する金属パウダーの配合を調節。

従来にはなかった強度で最適な形の金属部品を日本で初めて作れるようになりました。

すでに航空業界や自動車業界から問い合わせが殺到しているといいますが新たな産業として発展していくことはできるのでしょうか?