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[WBS] 伝統と憧れのハーレー!復活の切り札は「電動」!

ワールドビジネスサテライト(WBS)

アメリカを代表するバイクメーカーのハーレーダビッドソンですが、実はここ10年で販売台数は3割近くも減少しています。苦境に陥るハーレーが来月、ある新型車をアメリカで発売します。WBSは日本のテレビでは初めてその全貌を取材しました。

ハーレーダビッドソンジャパン株式会社

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宇井五郎記者、

こちらがハーレーの新戦略車「ライブワイヤー」です。いわゆるアメリカンではなくスポーツタイプのバイクです。

バイクにまたがると一番最初に目に入るのは液晶ディスプレイです。

そこには電池の残量を示す表示が…・

ライブワイヤー

実はこの新型車「ライブワイヤー」という名のハーレー初の電動バイクです。

ハーレーは世界250ヵ所のディーラーに充電スタンドを設置。

1回1時間で充電ができ、電気料金は300円ほどです。およそ235キロ走れるといいます。

果たしてその走りは?

走り出したときの加速、飛行機が出発するときの体が後ろに押さえつけられる感覚に加速が似ています。

停止状態から3秒で時速96キロに達する加速はまるでF1マシン並み。

加速するにつれジェット機のような音を発します。

世界中から集まった記者たちの評価は、

振動はないし、ガソリン臭さもない。今までのバイクと違うが、乗っていて本当に楽しい。

ヤマハやスズキもまだ電動バイクを作っていない。ハーレーは最も革新的なバイクメーカーになった。

ハーレー愛好家

6月下旬、ニューヨーク郊外。

大型のバイクに乗った人たちが続々と集まってきました。

バイクは全てハーレー。

年に1回開かれるハーレー愛好家の集会です。

熱狂的なハーレーファンにライブワイヤーについて聞いてみると…

「これがハーレーの電動バイク。」

マジかよ。このバイクみたいな音は出せないんだろ。

静かな乗り物に乗りたいなら車に乗るよ。

電動バイクは従来のファンには気に入ってもらえないようです。

ハーレーの真意

ハーレーの企業イメージすら変えかねない電動バイクを投入する真意はどこにあるのでしょうか?

ハーレーダビッドソンのグローバル広報責任者、ポール・ジェームズ氏、

若者、都市部に住む人が潜在的な顧客だとみている。

客層の多様化と海外展開を進めなければならない。

ハーレーの狙いは新たなファン層の獲得。

中国など新興国にも力を入れていて、価格の安い小型の電動バイクも2022年までに投入する計画です。

ただ、そんなハーレーの戦略には暗雲が…

トランプ大統領、

われわれの政権は何十年にもおよび悲劇的だった。貿易政策の転換を進めている。

トランプ政権が中国やEUに対して発動した追加関税の報復としてEUへのバイクの輸出にかかる関税率は6%から31%に跳ね上がっています。

すべての市場は開かれていなければならない。

バイクを購入したいと思ったお客様が関税分も払う状況はあってはならない。

逆風の中での船出となるハーレー初の電動バイク。起死回生の一手となるのでしょうか。

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