
アメリカの首都ワシントンではG20、20の国と地域の財務相・中央銀行総裁会議が始まります。注目されているのはロシアの出席です。ロシアは19日にシルアノフ財務相などがオンラインで出席すると発表しました。このロシアの出席について中国やインドなどロシアとの関係が深い国は容認する姿勢ですが、欧米は強く反発しています。
開幕前からロシアに対する姿勢が分かれているようです。
ロシアによるウクライナ侵攻後初めて開かれるG20の開場前に中村寛人記者がいます。
ロシア G20参加に温度差!会合をボイコットする国も!?
ワシントン支局
中村寛人記者

私はG20の会議が行われるIMFの本部の前にいます。建物の前には柵が張り巡らされていて立ち入り禁止と書かれています。
日本のメディアもいますが多くの報道陣が集まっていて会議が始まるのを今か今かと待ち構えています。
今回のG20ですが各国のロシアに対する温度差が開幕前から鮮明となっていて会議は荒れ模様となる展開が予想されます。
今回の会合にはオンライン形式とはいえロシアの代表団が参加する予定です。
これに対してG7諸国の一部は会合でロシアが発言するタイミングに合わせて途中退席することをほのめかしています。また会合の一部をボイコットする国も出るのではないかとの観測も出ています。
こうした亀裂は議論の行方にも暗い影を落としています。
今回のG20ではロシアによるウクライナ侵攻が世界経済に与える影響のほか、高騰が続くエネルギーや食料価格への対応など多くの課題について議論される見通しですが、共同声明の採択は難しいというのが大方の見方となっています。
それどころか国際的な協調の場であるG20の会議をきっかけにG7を中心とした西側諸国と中国や新興国との対立がさらに深まる場になる可能性すら否定できない状況です。
ロシアへの対応をめぐり足並みの乱れが表面化しているG20、アメリカのサマーズ元財務長官がテレビ東京の単独インタビューに応じ、G20の存在意義が揺らいでいるのではないかと危機感を示しました。
アメリカ元財務長官単独インタビュー!"G20の存在意義が問われる"
アメリカのクリントン政権で財務長官を務めたローレンス・サマーズ氏。
今回の会議で西側諸国と中国やインドなどのロシアと関係が深い国との間で足並みが乱れることに懸念を示しました。
アメリカ
サマーズ元財務長官

制裁によってロシアに対して経済的な痛みと断絶を引き起こしているのは確かだが、中国やインドなど世界経済の主要国の一部がロシアの金融機関の一部と取引を続ける限り必然的にロシアへの潜在的なダメージが軽減されることになる。
秋にはG20の首脳会議も予定されていますが…
アメリカ
サマーズ元財務長官

プーチン氏のサミットへの参加は歓迎されるべきではない。
ロシアが攻撃的な戦争当事者である限りどんなサミットでも参加を歓迎されるべきではない。
世界経済の課題を話し合う場でありながら米中の対立などこれまでも不協和音が生じてきたG20。
サマーズ氏はウクライナ侵攻をきっかけに枠組み自体の意義が問われると指摘します。
アメリカ
サマーズ元財務長官

近年G20はどこか漂流していて物事を成し遂げるために効果的な場ではなくなっている。
ロシアや中国との連携を巡ってG20内で分裂が起きて今後も漂流し続けるのではないかと危惧している。