
岸田総理大臣は新型コロナウイルス感染者の「全数把握」が医療機関や保健所の負担になっていることから、「全数把握」の見直しを各自治体の判断で可能にすることを発表しました。ただ現場からは、かえって作業が複雑化するのではないかという懸念の声もあがっています。
「全数把握」各自治体で判断へ!現場からは"作業量増える"と危惧
岸田総理

緊急避難措置として自治体の判断で患者届け出の範囲を高齢者や入院を要する人、重症リスクがあり治療薬投与などが必要な人などに限定、可能にする。
この発表を受け感染者を受け入れている都内のクリニック「クリニックフォア田町」は…
クリニックフォア田町
村丘寛和院長

一歩前進した気はするが、だいぶ助かったと言えるところまで踏み込んでもらえなかった。
感染した患者の詳細情報は全て政府のオンライン情報共有システム「ハーシス」を通じて届け出る必要があります。氏名、生年月日などをカルテと照らし合わせながら手作業で入力するほか、基礎失火の有無やワクチン接種回数など数十項目の入力が必要となっています。多いときで1日100人分に上り、作業に慣れているスタッフでも数時間かかります。
この負担を少しでも軽減させるため政府は8月24日に感染者の届け出について都道府県の判断によって高齢者など重症化リスクの高い人に限定できるようにします。
この方針に対して自治体では評価が分かれました。
神奈川県
黒岩知事

今の事務量に比べれば相当負担軽減につながるので歓迎して採用したい。
一方、東京都の小池知事は…
東京都
小池知事

緊急で全数把握見直しについて手をあげることに至っているわけではなく、この後どういう状況で進めていくのかよく見ていきたい。
と、見直しを直ちに行うことについては慎重な姿勢を示しました。
クリニックフォア田町
村丘寛和院長

自治体ごとに揺らぎがありすぎると困ってしまう。
届けの仕方やパターンが複雑化するともっと労力が増えてしまう。
こちらのクリニックでは東京都以外の患者が2割以上いるため、自治体の判断にバラツキができるとかえって作業量が増えると危惧していました。
クリニックフォア田町
村丘寛和院長

自治体に完全に任せるよりは一定の指針を国として示す方が良い運用になっていくのではないか。