中国の江沢民元国家主席が11月30日に死去したと中国の国営メディアが伝えました。96歳でした。北京の杉原記者と中継がつながっています。
中国 江沢民元国家主席(96歳)死去
現地メディア"白黒表示"で追意
杉原啓佑記者

こちらでは午後4時半ごろに江沢民死去を国営メディアなどが一斉に速報で報じました。
国営の新華社通信や人民日報などのニュースサイトは全てページを白黒に表示していて弔意を表しています。
江沢民氏は1986年6月の天安門事件の後、当時の最高責任者、鄧小平氏によって中国共産党トップの総書記に抜てきされました。
その後、1993年に国家主席に就任し、在任中は経済成長と軍の近代化を推し進めるなど強力な指導者として中国が経済大国となる基礎を築きました。
市民

私たちの生活を改善してくれて、いい生活ができるようになった。
リーダーが亡くなって悲しい。
市民

ひとつの時代が終わった。
いい時代だった。
日本との関係では1998年に来日した際に友好と協力を謳った「日中共同声明」を発表した一方で歴史認識をめぐって日本の歴史教育を厳しく非難するなど日本国内の反発を招きました。
直近では3年前の建国70周年の記念行事に出席する姿が確認されましたが、最近は公に姿を見せておらず、先月の共産党大会も欠席していました。
引退後も長老として最高指導部の人事などに一定の影響力を持っていたとされる江沢民氏の死去により習近平国家主席による長期政権確立に向けた動きが加速しそうです。