
ポイントサービスの草分け的存在であるカルチュア・コンビニエンス・クラブが展開する「T-POINT」ですが、三井住友フィナンシャルグループの「V POINT」と事業の統合で基本合意したと発表しました。これで合わせて1億人を超える利用者となりますが、この統合の背景にあったのは競争激化による危機感でした。
会員数1億2,000万人超へ
「Tポイント」「Vポイント」統合の狙いは
プライベートブランドの商品の発表会を開いたコンビニエンスストア大手のファミリーマート。Tポイントを15年も前から採用し、Tポイントを通じて顧客の利用履歴などを分析し、商品開発に役立てていましたが…
宮崎文子記者

現在、ファミリーマートのレジではdポイント、楽天ポイント、Tポイントの3つのポイントが使えます。
実はファミリーマートは3年前からNTTドコモのdポイントや楽天ポイントも採用。3つのポイントが使えます。
なぜ他社のポイントを受け入れたのでしょうか。
ファミリーマート
イノベーション&アライアンス推進部
佐藤邦央部長

Tポイントがある意味、ガリバー。最初に市場を作ってきた。
今、ドコモや楽天など別の事業者が市場に参入し、より多くの幅広いお客様に利用してもらうきっかけを作りたいとマルチポイント化した。
Tポイントをめぐっては今年3月、Zホールディングス傘下のヤフーがサービスを終了。Tポイントの代わりに同じくZホールディングス傘下のPayPayのポイントを利用できるように変更するなど、Tポイントの存在感は低下していました。
街で聞くと…

以前はTSUTAYAで利用していた時期もあった。そこでポイントをためたり。

Tポイントもあるが、気づいたらdポイントになっていた。
ドコモユーザーなのでdポイントが一番たまり、使う。
いまや5つのブランドが乱立し、火花を散らすポイント業界。先陣を切ったTポイントは利用者数でも他社に大きく溝を開けられています。
こうした中、Tポイントが統合すると発表したのが三井住友フィナンシャルグループのVポイントです。
Vポイントとはクレジットカードの利用に応じてもらえるポイントです。
カルチュア・コンビニエンス・クラブ傘下のTポイントの運営会社に対して三井住友グループが4割出資する方向で調整します。
統合によってどう変わるのでしょうか。
カルチュア・コンビニエンス・クラブ
COO(最高執行責任者)特別補佐官
田代誠さん

一つはSMBCグループのVisaカードの拠点、グローバルで1億拠点というところ。
この1億拠点で新しいポイントがたまって使えるというところに関して、ユーザーに対して非常に大きな価値がある。
三井住友のVポイントが使えるのがクレジットのVisaカードの加盟店で世界中に1億店舗以上。これまでのTポイント加盟店15万店舗以上から一気に増えることになります。
会員数も単純計算で合計1億2,000万人以上となり、国内最大級となる見通しです。
さらに…
カルチュア・コンビニエンス・クラブ
COO(最高執行責任者)特別補佐官
田代誠さん

われわれはユーザーに対してまだまだ金融という領域でのライフスタイル提案、サービスの提供ができていないというところも感じていたので、金融サービスはSMBCの力を借り、ユーザーに価値のあるものを作り上げられるのでは。
ポイントと連携した決済サービスで比較するとPontaがKDDIが手掛ける「au PAY」などが使えるほか、楽天やドコモなどはグループ会社の決済サービスと連携しています。
Tカードは三井住友カードと提携することでこれまで弱かった決済サービスが強化されます。
提携する三井住友グループは…
三井住友フィナンシャルグループ

キャッシュレス決済が普及する中で「ポイントをためたい」というお客様のニーズが増えている。
Tポイントは利用者や加盟店が多いのが魅力だ。
今後、両社は新ブランドの名称や新たな決済サービスなどを検討しながら、2024年春のサービス開始を目指します。
老舗TポイントとVポイントの統合でポイントをめぐる業界は今後どうなっていくのか。
専門家は競争激化とともにキャンペーン合戦も起きているため、各社やがて限界が来るのではと懸念します。
ポイント業界に詳しい
エムズコミュニケイト
岡田祐子社長

ポイントの払い出しコストもあり、手数料も下げなければいけない中でこのままだと事業会社が疲弊してしまう。
その先のビジネスモデルをどう作っていくかが要になる。